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建通新聞社四国
2015/08/18

【香川】香川県 港湾区域海岸で津波等対策基本設計10件を委託

 香川県土木部は、高松港、仁尾港など6港湾区域の海岸施設のうち10地区の港湾海岸(離島港湾海岸含む)津波等対策工事の基本設計をそれぞれコンサルに委託。2016年度から各地区の優先度に応じて地震・津波対策工事に備える。本年度はさらに2件程度の基本設計を委託し、16年度以降、順次基本設計と耐震補強など優先度に応じて集中的に展開する考えだ。
 今回委託したのは▽高松港朝日地区外1地区(高松市朝日町外)―建設技術研究所(四国支社・高松市)、設計期間2016年1月29日▽同生島地区(高松市生島町)―国際航業(高松支店・高松市)、11月30日▽同屋島地区(高松市屋島西町)―日本工営(四国支店・高松市)11月30日▽仁尾港仁尾地区(三豊市仁尾町仁尾)―パシフィックコンサルタンツ(四国支社・高松市)、12月22日▽丸亀港(丸亀市港町他)―パシフィックコンサルタンツ、11月30日▽内海港(離島港湾海岸)馬木地区(小豆島町馬木)―パシフィックコンサルタンツ、12月18日▽土庄港(離島港湾海岸)要鉄地区(土庄町淵崎)―復建調査設計(四国支社・高松市)、12月18日▽志度港新町地区(さぬき市志度)―パシフィックコンサルタンツ、12月18日▽志度港原地区(高松市牟礼町原)―パシフィックコンサルタンツ、11月30日▽志度港寺町地区(さぬき市志度)―パシフィックコンサルタンツ、12月18日―の10地区。
 各地区ともに基本設計業務の中で港湾区域内海岸施設の構造物設計として設計条件の設定や構造形式の抽出、護岸や胸壁など安定計算の照査を実施し構造形式を選定する。本年度中に構造で必要がある場合に詳細設計を進めつつ、16年度から各地区の優先度に応じ海岸堤防対策や液状化対策等の工事を集中的に進める。
 南海トラフを震源とする地震の被害想定を踏まえ、県はことし3月に「香川県地震・津波対策海岸堤防等整備計画」を策定した。おおむね30年間を3期に分け、10年ごとの1〜3期に区分。L1津波による設計津波水位に対し、海岸堤防の天端高が不足し背後地で浸水被害の発生が懸念される箇所や、L1津波を発生させる地震による液状化で沈下し浸水被害の発生する箇所ではそれぞれ、既設海岸堤防のかさ上げのほか液状化対策として海岸堤防等基礎部の鋼矢板打設、地盤改良などに取り組む。河川堤防でも海岸堤防と同様に、堤防の高さを確保し堤防の沈下を抑制する液状化対策など耐震補強を鋭意推進していく。
 海岸堤防等整備計画では地震直後に甚大な被害が想定されるなど、特に優先度の高い箇所は、15年度から19年度の5カ年を第1期の前期計画として重点的・集中的に対策工事を進めることにしている。

提供:建通新聞社