トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2015/08/19

【三重】三田坂BPなど4事業審査、3事業は継続了承 県公共事業評価審査委員会

 三重県公共事業評価審査委員会(委員長・安食和宏三重大学人文学部教授)は8月11日、2015年度第2回委員会を開き、「国道422号三田坂バイパス」など4件の道路事業について再評価審査を行った。4件のうち3件については、事業の必要性を認め、事業継続を了承し、「国道368号仁柿峠バイパス」の1件は質疑への回答を次回以降の委員会で行うため継続審議とした。
 事業審査後、次回委員会で審査する4事業の概要説明を行った。
 事業継続が了承された3事業を見ると、「国道422号三田坂バイパス」の概要は、伊賀市諏訪〜三田の延長5100b、幅員6b(全幅員7・5b)。現道の狭小や線形不良などを解消するためのバイパスとして、1996年度に着手した。総事業費は109億円(工事費102億0200万円、用地費6億9800万円)。これまでに諏訪側で延長720b(09年度供用)、三田側で延長940b(06、08年度供用)の計1660bを供用している。17年度の全線供用を目指す。同事業は10年度に再評価を受け事業継続しており、一定期間が経過したことから今回、再評価を受けた。
 14年度末の事業進捗は、工事が68%、用地が100%。現在、未事業化区間の延長3440bで工事を進めており、トンネル部(延長1528b)については本体工が完成し、防災設備などの工事に着手している。橋梁については8橋のうち、残る4号橋を15年度、5号橋を17年度に完成させる計画。コスト縮減では、トンネル照明のLED化などを挙げた。費用便益比は1・7で、5年前の委員会で示した1・2より増加した。審議では、費用便益比の算出方法や根拠などについての質疑があった。
 「国道368号〈大内拡幅〉」の概要は、伊賀市守田町(名阪国道・上野インターチェンジ)〜菖蒲池の延長5100b、幅員13b(全幅員20b)。渋滞を解消するための拡幅事業として、06年度に着手した。総事業費は33億円(工事費31億円、用地費2億円)。20年度の全線供用を目指す。事業着手後10年が経過したことから再評価(1回目)を受けた。
 14年度末の事業進捗は、工事が32%、用地が36%。現在、山出交差点〜山出2交差点で拡幅工事、大内橋の工事を進めており、15年度に、菖蒲池交差点から北側の延長1500bを供用する予定。今後、山出2交差点以北の拡幅などを進める。コスト縮減では、道路照明のLED化を挙げた。費用便益比は5・9とした。
 「国道422号〈八知山拡幅〉」の概要は、大台町滝谷地内の延長850b、幅員5・5b(全幅員7b)。既設の八知山トンネルが崩落の危険から通行止めとなり、迂回(うかい)路で対応しているため、現道拡幅とともに、現道北側に道路を建設する事業として、95年度に着手した。総事業費は20億1000万円(工事費19億4400万円、用地費6600万円)。16年度の全線供用を目指す。10年度に再評価を受け事業継続しており、一定期間が経過したことから今回、再評価を受けた。
 14年度末の事業進捗は、工事が48%、用地が100%。08年度に東側(松阪市側)の延長260bを供用し、現在、トンネル工(延長317b)を進めている。コスト縮減では、トンネル照明のLED化を挙げた。費用便益比は1・1とした。

提供:建通新聞社