大分財務事務所は、7月の県内経済情勢を発表した。県内全体を総評して、前回4月調査の「緩やかに持ち直している」から「持ち直している」と上向きの判断。個人消費は緩やかな持ち直しの動きが続き、生産活動も緩やかに持ち直し、雇用情勢も改善しつつあるとしている。
▽個人消費=乗用車の新車販売台数が持ち直しているほか、レジャー、観光施設の入場者数、旅行取扱高、ホテルの宿泊者数は前年を上回っている。
▽生産活動=生産・業務用の機械は引き続き堅調、化学、非鉄金属も海外需要が高水準。電子部品、デバイスは半導体需要の増加に伴い生産増になっている。県内各港からの輸出額も前年を上回る。
▽雇用情勢=有効求人倍率は改善しつつある。新規求人数は、製造業、非製造業とも前年を上回っている。新規求職者は、前年を下回る。
▽設備投資=通期で、製造業の情報通信機械、食料品などで前年度を上回り、非製造業で、電気・ガス・水道、卸売を中心に前年度を下回っている。
▽企業収益=通期で製造業は情報通信機械、自動車などを中心に減益、非製造業は建設、飲食サービスなどを中心に減益となっており、全産業では減益見通し。
▽企業景況感=全産業で下降。しかし、翌期(8〜10月)は、上昇の見込み。先行きも上昇で推移する見通し。
▽住宅建設=新設住宅着工戸数は前年を上回っており、分譲住宅も前年を上回っている。
▽公共事業=公共工事前払金保証統計の請負金額では、6月末累計で前年度を上回り、国、市町村が前年を上回っている。
▽倒産=件数は前年を下回ったが、負債金額は上回っている。
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大分建設新聞社