泉田裕彦新潟県知事は11日、定例記者会見を開き、雪冷熱エネルギーを活用したデータセンター事業の委託先を、アオスフィールド(新潟市東区本所1丁目)を代表企業とする4社の共同企業体に決定したと発表した。
提案型で公募していたもので、同JVのみの参加。構成員はゲットワークス(さいたま市)、ドーコン(札幌市)、Flower Communications(東京都中央区)の3社。
民間主導でコンピュータ放出熱の冷却に雪冷熱エネルギーを活用した環境配慮型、クリーンで電力消費が少ない次世代のデータセンターを目指す。立地場所は4カ所の適地から津南町中深見甲地内が選ばれた。
計画によると、コンテナ型データセンター1基(5ラック)に雪冷熱を供給する。貯雪量が3100立方メートル(雪山に高反射・高断熱シートを被覆)、冷熱供給期間は135日間(11月竣工、16年4月下旬から9月上旬)。削減電力量については期間中、消費電力量12万9600kWhを6万7900kWhに削減。2020年度末(平成32)までには10コンテナ(50ラック)まで拡張するという。全国的には北海道美唄市がホワイトデータセンターを検討しているものの設置例はなく、全国初めて。
泉田知事は「地域の人材を確保し、今後のモデルケースとして広がってほしい」と期待を寄せ、県のデータ管理の移管については未定とした。