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日刊建設タイムズ社
2015/08/11

【千葉】作田川整備計画を変更/県河川整備課/津波対策1・7qを盛る

県県土整備部河川整備課は、2006年度に策定した二級河川作田川水系河川整備計画を7月29日付で廃止し、同日付で新たな整備計画をスタートさせた。計画の対象期間は概ね20年。東日本大震災により作田川で津波の溯上による浸水被害が発生したことから計画を見直し、新たに津波対策を盛り込んだ計画を策定した。
  津波対策の施行場所は河口から若潮橋下流までの約1・72qの区間。計画津波による越水を防止するため、特殊堤、盛土による堤防嵩上げや護岸工などの津波対策工事を実施する。施行場所は左岸が約1・72q、右岸が約1・56q。計画津波水位及び計画堤防高は河口の九十九里橋地点でTP+3・43m。津波対策区間の川幅は約70mで、堤防の天端4mを含めると約78m20150811  津波対策工事以外の河川工事では、境川合流点から二級河川指定上流端までの9・1qで築堤、掘削、護岸、堰改築など、作田川合流点から源川調節池までの0・46qで築堤、掘削、護岸などの工事を実施する。このほか洪水に対する目標値は、年超過率10分の1の規模の洪水を安全な水位以下で流化させることを目標とすることで変更はない。
  作田川の治水対策は、1976年度からJR東金線〜成東大橋間の延長約800mの河川改修に着手し、85年度から河口〜JR東金線間の延長約8200mについて、河道拡幅や橋梁改築及びその他河川管理施設の改築を行ってきた。
  しかし近年、流域の上流部における都市化の進展に伴う流出量の増大により、河川への負担が増大し、市街地の浸水被害が発生。89年の豪雨及び91年の台風8号による大雨は、家屋浸水、農地浸水など流域に多大な被害を及ぼした。さらに96年の台風17号では、既往最大規模の洪水被害が発生し、上流部のJR総武本線日向駅周辺市街地や中流部の旧成東町中心市街地で、浸水家屋は約340戸、浸水面積は約350haに及び、道路の冠水やJR総武本線の運休など社会的にも甚大な影響を与えた。このため、03年度から境川合流点〜上流の約9100m区間で床上浸水対策特別緊急事業を導入し整備を行った。
  その後、11年3月の東日本大震災による津波が九十九里沿岸に甚大な被害を及ぼし、作田川でも津波の河川溯上による浸水被害が発生。地域づくりと整合を図りながら堤防等河川管理施設の整備などを行うことが急務となっている。k_times_comをフォローしましょう
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