大阪府健康医療部は、旧健康科学センター・成人病センター研究所ビルの改修計画で、建築基本・実施設計を安井建築設計事務所(大阪市北区)、設備基本・実施設計を新日本設備計画(大阪市中央区)にそれぞれ委託。2016年度末までに設計をまとめ、17年度に工事発注する見通しだ。
同ビルは、02年に健康づくり拠点として、「ゲンキープ大阪」の愛称でオープンしたものの、利用者が少なく、11年に旧健康科学センターの用途を廃止。府立成人病センター研究所も移転する予定で、施設全体が空きスペースとなることから、既存施設を改修し、府立公衆衛生研究所の全機能と大阪がん循環器病予防センターの人間ドック施設機能を移設する。
既存規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上13階建て延べ1万9711平方b。現在は、1〜5階が未利用(旧健康科学センター使用フロア)で、8〜13階は成人病センター研究所。改修では、現施設をがん循環器病予防センターのCT、レントゲンなどの重量医療機器の設置に耐えることができる仕様にするため、床の補強や壁の鉛化に向けた詳細検討を行うほか、2〜3階にあるプールなどの運動施設の用途転換に向けた改修設計も行う。そのほか、立体駐車場(鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て搭屋付き延べ4521平方b)の改修に向けた設計も行う。
場所は大阪市東成区中道1ノ3ノ3。
基本構想・基本計画策定は、14年度に安井建築設計事務所がまとめている。施設内のゾーニングは、1〜4階に大阪がん循環器病予防センター、5〜13階に公衆衛生研究所をそれぞれ配置する計画。建物内で最も広いスペースが確保できる3階にCT、レントゲン、採血室など検診機能をまとめる方針。
17年3月に成人病センター研究所が移転し、17年度上半期に工事発注手続きを進め、17年度下半期から約1年半の工事期間を見込む。19年春の開所を目指している。
提供:
建通新聞社