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秋田建設工業新聞社
2015/08/05

【秋田】秋田地域振興局/秋田港〜秋田北IC・接続の可能性検討

 秋田県秋田地域振興局(所管:県道路課)は、秋田港から都市計画道路下新城東西線を経由し、秋田自動車道秋田北IC(秋田市上新城)まで接続するルートを検討するため、延長約5,500mの道路概略設計に着手する。設計業務は19日に開札される。事業化が困難とされている都市計画道路大浜上新城線の代替案として、同港に沿う秋田天王線からどのようにJR奥羽本線を横断してICまで結べるのか、可能性を探る。
 秋田港と秋田自動車道を結ぶルートではもともと、大浜上新城線が昭和41年12月に計画路線として都市計画決定しているが、事業化はしていない。同港のコンテナ貨物量の増加などを背景に、今後の海外戦略も見据えた早期事業化を求める声もあるが、厳しい財政状況や、用地買収箇所も多いこともあり、現時点で事業化は困難とされている。
 秋田港周辺では、港沿いを走る秋田天王線と国道7号の両幹線を結ぶ「秋田天王線・北部道路」(L1,950m)が昨年6月13日から供用。国道7号からさらにその先では秋田市が「中野笠岡線」の拡幅整備を行い、同年度で完成している。
 昨年度の県議会では佐竹敬久知事が「秋田港から秋田北ICまでのアクセス向上は大きな課題のひとつ」との考えを改めて示し、「例えば(JR部は)高架化など、複数案の費用対効果を検証し、問題意識を持ちながらシミュレーションする段階」と述べている。県でも多角的な検討を進める考えのため、新たなルートでの整備が決定するどうかも現時点では未定となっている。
 県は25年度にも都市計画道路下新城東西線で延長800m、都市計画道路大浜上新城線で延長1,300mの計2,100mを対象とした概略設計を委託。いずれの路線も、国道7号交差部から東側は幹線道路が整備されておらず、立体交差についても可能性を探りながら、秋田北ICまでのアクセスについて両路線を比較検討した。
 今回、委託する概略設計業務では、現道の状況把握や課題整理をしたうえでルートの比較案を検討、最適案を提案し、今後の整備計画策定(概算工事費算出等)を行う。

提供:秋田建設工業新聞社