徳島県は7月29日、2015年4月1日現在の「防災拠点等となる県有施設」の耐震化状況を明らかにした。全517棟のうち、「耐震性能有り」とした棟数は453棟で、耐震化率は87・6%となり、前年同期と比べ1・4ポイント改善した。また、耐震診断実施・予定棟数は4棟、要耐震化棟数は同時点で11棟あり、今後必要な耐震改修などを施して早期の100%耐震化を目指すことにしている。
廃止や建て替え、移管などがあり、調査対象棟数は前年度より2棟増加した。こうした中で耐震性能ありと判定された棟数は、前年度の444棟から9棟増加。また、耐震化実施中の施設は35棟だった。このため今後は29棟について、耐震状況の確認を完了させ、必要な耐震改修などの対策、さらには廃止・統合・在り方検討など、整理し対策を行っていくことにしている。
29棟のうち、耐震診断を予定している棟は4棟で、避難所指定施設3棟と多くの県民が利用する施設1棟で構成。内訳は新野高校の鉄骨造2階建ての校舎2棟と同造平屋の校舎1棟、鳴門市の千畳敷展望休憩所1棟。今後は早期にこれら棟の耐震診断を実施し、耐震性能の確認を急ぐ。
一方、要耐震対策の棟は11棟。指揮・情報伝達施設と避難所指定施設に集中する。内訳は指揮・情報伝達施設が徳島東警察署など3棟、避難所指定施設が阿南工業高校校舎など7棟となっており、15年度末までに大半の耐震化を図ることにしている。
このほか将来的に14棟を改築・廃止・在り方検討などにより整理することにしている。このうち統合を前提に廃止を予定している施設が吉野川高校(土成農場)校舎など5棟、廃止を予定している施設が鳴門渦潮高校撫養キャンパス体育館など8棟、在り方を検討している施設が阿波吉野川警察署阿波庁舎(旧阿波警察署本館)1棟となっている。
提供:建通新聞社