香川県は老朽化した農業試験場府中果樹研究所の改築に乗り出すため、基本設計を三野設計(丸亀市)に委託した。設計期間は2016年1月29日までで、16年度からの建築実施設計の着手を目指す。
農業試験場府中果樹研究所(坂出市府中町6117ノ1)敷地内で老朽化の著しい本館など既存施設を建て替える。今回委託した基本設計によると、本館の規模は鉄筋コンクリート造一部3階建て延べ1025平方b。選果場が鉄骨造平屋280平方b、選果荷卸場が鉄骨造平屋180平方b、付属棟(車庫肥料倉庫、廃棄物保管庫)など。
同研究所の既存研究農地は8f。空き敷地が山の斜面に位置するため、切盛土主体の用地造成で新施設の敷地を確保後に建て替える。事業期間は15年度から20年度までの6年間で、15年度に建築基本設計と用地造成基本設計(チェリーコンサルタント)を進める一方で、建設地の地質調査を今後委託して進め、16年度に建築実施設計と用地造成の実施設計に取り組む。用地造成面積は造成位置や面積の詳細を基本設計の中で固める。
同研究所は再編整備する小豆オリーブ研究所とともに、県の強みを生かしたオリジナル品種の育成・開発▽海外輸出も視野に入れた独自産業化を目指す栽培・流通・貯蔵の技術開発▽地球温暖化に対応した高品質で生産の安定した技術開発―を研究の方向性とし、今後進めていく研究内容に必要な施設や人材育成などを検討する。
併せて開かれた研究を目指し、府中果樹試験場では展示室の設置・拡充や小豆ともにオープンラボ機能を備える。
提供:建通新聞社