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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/08/04

【群馬】早期着工めざし調整 九十九川橋梁の建設 西毛広幹道・安中工区


西毛広域幹線道路安中工区で、県安中土木事務所は、九十九川橋梁(仮称)の着工を目指し予算調整を進めている。本年度は国からの補助金が想定より少なく、各事業への配分額が当初見込みより厳しい状況。同事務所は予定通り2020年度に同工区を完成させるため、必要な予算の配分を求める。遅くとも来月までには着工するかどうか決まる見通しだ。
同工区の主要構造物の一つ「九十九川橋梁」(安中地内)に、本年度着工する可能性が出てきた。
予算の配分が決まれば、まずは同川沿いの市道の切り回しから始める予定で、その後橋台または橋脚に着手する。同事務所では10〜11月ごろの着工を目指し、本課と調整を進めている。
同橋は3径間のポストテンションPC合成桁(PCコンボ橋)で、橋長111m、幅員は地覆部含め16・8m。橋台は逆T式で、基礎は直接基礎を予定している。国道18号側に位置するA1は高さ10・5m、A2は同8m。建設はA2から始める予定だ。
橋脚は張出式で、P1がW16・5m、H8・5m、P2がW16・5m、H10m。基礎は直接基礎となっている。
計画では、九十九川と、その北を流れる秋間川の間にトンネル(L約260m)を建設する。トンネル北側の山を切り、その土でトンネル南側抗口へのアクセス道路を整備。その後トンネル掘削で出た土を使い、本線を整備していく予定だ。
同事務所は「計画通りにうまく進むかは分からないが、輸送コストなどを考え、出た土についてはそのまま本線の整備に使うようにしたい」と話している。用地買収について、同事務所は「すでに7〜8割は進んだ」と、順調な進捗を強調。ただ、まとまった用地取得ができていないため、工事に入れる箇所は限られているという。
特に次の工程に必要なトンネル北側の一部用地については、相続などの問題から買収が難航しており、その動向が今後の事業進捗の鍵となりそうだ。
同工区は、国道18号安中市役所付近から北東方向に整備するL1・9q区間。国道18号付近には民家も多く、現在移転補償などの手続きが進められている。