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建設経済新聞社
2015/07/31

【京都】府営住宅に住棟等別カルテ 点検、修繕履歴を一元管理 団地再編は地域全体で検討

 京都府は7月31日、今後10年の府営住宅のストック活用・長寿命化のあり方案をまとめた。
 京都府住宅審議会府営住宅管理部会(第7回)で府が報告した。
 主な内容をみると、全ての府営住宅を再整理(長寿命化・建替え・用途廃止)の上、住棟・住戸別カルテを作成し、点検結果、修繕・改修履歴等を一元管理して戦略的な事業執行管理につなげる。予防保全型維持管理を導入することで修繕・改修の予算の平準化・弾力的運用を図り、ライフサイクルコストの縮減及び事業費の平準化を図る。
 団地再編や民間活力の導入については、京都府地域住宅協議会で地域全体の公的賃貸住宅の整備や住宅政策に関する調整・協議を行い、民間活力を導入するPPP(借上げ公営住宅やPFI)や地元市町村・都市再生機構(UR)との連携した取り組みで建替えを実施する。今後も一定水準戸数の府営住宅の確保が求められるが、人口減や将来的な世帯数減に対応した適正な戸数を供給するため、例えば世帯数ピーク時までは民間空き家を活用した借上げ公営住宅による供給を組み合わせた対応などを検討する。
 多世代交流スペースの整備を進めるとともに、学生等による既存空き住戸の有効活用(目的外使用)や既存集会所等を活用したコミュニティの活性化を図る。地元市町村の定住政策等を踏まえつつ、府営住宅の整備にあわせた子育て支援施設や福祉施設など複数の機能を導入する。子どもを産み育てられる環境も含めたユニバーサルデザインを基本的な考え方として府営住宅の整備を進める。
 建替え時は次世代省エネ基準(等級4)を標準とするとともに、太陽光発電設備の設置や府内産木材の積極的な利活用(構造体、内装材等)を一層進める。既存改善においても省エネ化等に向けた対応を推進する。