日本工業経済新聞社(群馬)
2015/07/30
【群馬】県桐生土木、桐生伊勢崎線阿左美大原工区の18年度着工目指す
県桐生土木事務所は、みどり市阿左美で計画している主要地方道桐生伊勢崎線阿左美大原工区の2018年度着工を目指している。L約2qにわたる4車線化を進める考えで、地元へ説明を行ったところ。同事務所は、東側のL約1qを優先区間に定め先行させる方針を決め、本年度はこれから用地測量を委託し、来年度から用地買収を開始する。
同事務所は、同線阿左美工区のバイパス整備を1期と2期に分けて実施中。現在2期工区の工事が進んでおり、東武鉄道阿左美駅の北側でバイパスが現道に取り付けられる。今回の阿左美大原工区は、取り付け箇所を起点に、太田市との行政境界を越え、一般県道大原境三ツ木線の大原上西交差点までのL約3qを対象とした4車線化拡幅事業。みどり市側のL2qを県桐生土木事務所、太田市側のL1qを県太田土木事務所がそれぞれ担当する。
県桐生土木事務所は、昨年度にみどり市側L約2qの詳細設計を2分割で発注。東側L920mをオウギ工設(前橋市)、西側のL1180mを協和テクノ(高崎市)が手がけた。地権者は約150人に上り、補償物件も多いため、同事務所は阿左美駅前から阿左美下原交差点までのL約1q区間を先行させることにした。
標準横断面をみると、全幅25mで、車道部はW15mとし中央分離帯に縁石、両側に暗渠側溝を置く。歩道は両側にそれぞれW5mとし、歩行者道W2m、自転車道W2m、植樹帯W1mとなる。交差点ではこれに右折レーンが増え、全幅28mとなる計画だ。車道部は全厚134pで、下から置換工(山砕)t85p、下層路盤工(再生砕石)t15p、上層路盤工(粒調砕石)t15p、上層路盤工(再生ストアス安定処理)t9p、基層工(再生粗粒アスコン20)t5p、表層工(排水性アスコン13)t5pを見込む。
今後のスケジュールだが、ことし10月から用地測量に入り、来年度から用地交渉と物件移転、17年度の秋から埋蔵文化財調査、18年度からの着工を予定している。概算の総事業費には、約50億円を試算している。
現道はW10・5m程度の2車線道路。右折レーンが未整備な箇所が多く、慢性的な渋滞の原因となっているほか、歩道も狭小なところがあり、児童の安全確保を求める声があがっていた。
桐生伊勢崎線阿左美大原工区は、1990年に都市計画道路3・3・9笠懸桐生大橋線としてL3600m、W25mで都市計画決定済み。2004年に最終変更している。都市計画道路であるが、今回の整備は道路事業で施行される。