石川県土木部は8月から、若者の建設業への入職や定着を促進するため、県発注工事において土日を休日と定めるモデル工事に取り組む。
建設業では、長期にわたる建設投資の減少に伴い、若者が将来に不安を感じて入職を敬遠したり、一旦入職しても休日が少ないなどの理由で離職するケースが相次ぎ、人材の確保が懸案となっている。しかし、経営者サイドとしては現場を短期かつ集中的に仕上げればリース費などのコストが削減できるため、現場をストップして休日にあてることには簡単には踏み切れないのが現状だ。
これを受け県では、土日を休日と定めるモデル工事を発注することで、若者にとって魅力ある職場づくりを目指す。モデル工事の内容は、(1)受注者は工事現場において土日を休日とした工程計画を立てる(2)工事現場に土日を休日とすることを記載した看板を設置する(3)モデル工事による効果・課題について受注者にアンケートを実施する。
とりわけアンケートについては、▽経営者▽現場代理人▽下請け業者―の3者を対象とすることで、それぞれの立場の率直な意見を把握したい考え。
実施予定工事は県内に5つある土木総合事務所から各2件程度とする。年度内に完成する工事とする。