伊賀市は、「小学校給食センター新設」計画について、西条の旧府中小学校跡地=写真=に建設する計画案などを明らかにした。市教育委員会が、小学校給食の現状や課題、新施設の考え方などをまとめた中間案を市議会全員協議会で説明したもので、2016年度から設計に着手し、20年度の運営開始を目指す。
小学校の現在の給食状況は、阿山給食センター(馬場997)が、阿山小など4校と4保育所に、大山田給食センター(平田3147)が大山田小など2校と1保育所に給食を提供している。上野東小など17校は、自校方式で調理を行っている。今回示された中間案では、阿山給食センターについて、施設の老朽化に対応して代替施設として新給食センターを建設する。大山田給食センターについて、当面の間存続させ、性能向上のための改修を行う方針とした。現状の自校方式とセンター方式を継続しつつ、状況を見ながらその割合を見直していくものとしており、20年度の時点では、自校方式を上野東小など6校に、大山田給食センターは現行の2校、新給食センターは、府中小など15校を担当する案を示した。現在、両給食センターで対応している5保育所の分は、新設センターか大山田給食センターのいずれかで対応する計画。
新給食センターを建設する予定の旧府中小は、西条114にあり、10年9月に隣接する旧府中中学校(東条)に移転している。旧府中小の学校敷地約1万3000平方bのうち、約8000平方bが借地となっており、新給食センターが事業化されれば、市が用地を取得する考えだ。新給食センターの敷地分として約5000平方bを見込んでいる。同校へは、近隣の保育所の移転構想もあり、二つの事業の調整も見込まれる。同校には、校舎棟2棟(計延べ1713平方b)、体育館(532平方b)が残っている状態で、建設時期に合わせて解体撤去する予定。
新給食センター建設計画については、運営計画で予定する15校(20年度予測は1831食)と将来、自校方式からセンター方式に移行する分も考慮して、3000食程度の能力が必要と見込んでおり、今後、別途に組織する検討組織で、施設規模、施設・設備の性能、配送ルートなどを協議して決定する。計画案の周知については、アンケート調査、説明会を11月ごろまでに行い、11月から予定される市議会で計画案を報告する予定。
阿山給食センターは新センター完成後、施設を撤去し、スクールバスの発着場としての利活用を計画している。
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建通新聞社