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建設経済新聞社
2015/07/28

【京都】利用者の少ない駅再生へ計画 笠置駅など4駅で具体策検討

 京都府は、利用者の少ない駅の再生に向け計画づくりに乗り出す。
 人口減と高齢化が進む中、公共交通利用者は減少傾向にあるが、駅は人の交流や賑わいを高める可能性のある場所・空間と位置づけ、地方創生や「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」とも連携した駅再生に取り組む。
 駅再生プロジェクトのアクションプラン(行動計画)の検討のため、学識経験者、鉄道事業者やバス運営会社らが委員として参加した検討委員会の初会合を7月28日に開き、鉄道駅の現状と課題を確認。駅の活用事例として地域振興施設と郵便局を併設したJR山陰本線胡麻駅(南丹市)など11駅の事例を確認した。
 今後、8月に2回会合を開き、駅再生の仕組みづくりと推進施策等を固め、中間案をとりまとめ、10月にパブリックコメントで府民等から意見を募る。11月の第4回会合で最終プラン案及び検討駅の再生計画をまとめる。並行して予算要求などの準備を進め、28年度から駅再生事業に着手する考え。
 府内の鉄道駅は237駅あるが、駅再生に取り組むのは京都市外にある1日乗降者が3000人未満の駅とする。該当するのはJR西日本で32駅、近鉄で3駅、京都丹後鉄道で30駅の計65駅。
 アクションプランの策定にあたり、JR関西本線笠置駅(笠置町)、JR山陰本線和知駅(京丹波町)、京都丹後鉄道丹後由良駅(宮津市)及び久美浜駅(京丹後市)の4駅を検討候補駅に定め、課題への対応等を検討していく中で、今後の施策や支援策を固める。
 笠置駅は木造平屋建の駅舎。現在、笠置町がトイレの改修を計画中。
 和知駅は木造平屋建の駅舎。駅活性化委員会が駅舎の一部で喫茶店を運営している。トイレが男女兼用で、待合室が狭く、更なる利活用には改修が必要。
 丹後由良駅はヨットの帆をイメージした駅舎。トイレは宮津市が27年度中に改修予定。駅施設、駅舎等が老朽化している。
 久美浜駅は元久美浜県の県庁玄関の外観を再現した駅舎。10月にEVタクシーを設置し、タクシー空白地が解消する。駅施設、駅舎等が老朽化している。