学校法人大和学園(理事長田中誠二氏、京都市中京区河原町二条下ル下丸屋町396−3)が社会医療法人太秦病院(理事長加茂久樹氏、京都市右京区太秦帷子ノ辻町30)とともに計画を進める「(仮称)ホスピタリティ創学拠点整備事業」について27日、事業概要や工事スケジュールなどが明らかになった。
京都市右京区太秦安井西沢町4−5の山ノ内浄水場跡地(御池通北側の用地)の敷地約1万3700uについて、京都市が公募型プロポーザルで活用事業者を募集し審査した結果、27年1月に大和学園と太秦病院を優先交渉権者として選定。27年3月に京都市、京都市上下水道局、大和学園及び太秦病院の4者間で事業の基本的な事項を定めた協定を締結した。27年7月にはこの協定に基づき、60年間の一般定期借地権設定締結を締結した。
計画によると、敷地東側(約8800u)に専門学校、敷地西側(約4900u)に病院を建設する。
大和学園は第T期として4階建、延約8300u(建築面積約2200u)の建物を建設し、京都調理師専門学校(総定員540人)と京都製菓技術専門学校(総定員510人及び通信過程680人)を開学。第U期として4階建(一部3階建)、延約6300u(建築面積約1700u)の建物を建設し、京都栄養医療専門学校(総定員700人)を開学する。合計延約1万4600u(建築面積約3900u)となる。第T期の設計は大林組。
太秦病院は第T期として現病院を移転し、3階建、延約3300u(建築面積約1500u)の建物を建設し、病院(一般病床45床。循環器内科、消化器内科、神経内科、呼吸器科、整形外科、皮膚科、リハビリテーション科)を開業。第U期として3階建、延約1500u(建築面積約500u)の建物を建設し、健診センター機能の強化を図る。合計延約4800u(建築面積約2000u)となる。第T期の設計は横河建築設計事務所(東京都品川区)。
建物の形状・配置については、敷地中央に配置したオープンスペースと南北につながるメインストリートの連続した空間に、人が集い、にぎわう憩いの空間を確保した「オープンスペース型」をベースに検討を進める。
まとまったオープンスペースを確保し、それらを一体的に緑化整備することでみどりの連続性を創出する。
建物は御池通及び葛野大路通に面する敷地境界から10m以上後退させて配置。歩道と一体となった歩行空間を確保し植栽した緑地帯を設ける。建物高さは約11〜20m。駐車場は約30台、駐輪場は約660台を確保する。
今後のスケジュールによると、地区計画変更手続きを27年末頃まで進め、並行して土木造成工事の申請等準備を進める。28年2月頃から土木造成工事に着手(〜28年11月頃まで)。
専門学校は第T期の設計・申請等を28年4月〜11月、建築工事を28年12月〜29年度末頃まで進め、30年の開校を目指す。第U期は36年度の開校を予定する。
病院は第T期の設計・申請等を28年4月〜11月、建築工事を28年12月〜29年度中頃まで進め、29年度中の開業を目指す。第U期は34年度の開業を予定する。