我孫子市は、昨年度取りまとめた文化交流拠点施設整備調査研究業務報告書を踏まえて、現在、庁内で建設構想案の作成を進めている。年内を目標に同構想案を取りまとめ、パブリックコメントを実施したうえで建設の是非も含めて判断し、建設する場合には建設構想を策定する考え。
同報告書では、建設候補地については高野山新田エリアの評価が最も高く、施設規模については1300席(大ホール1000席、小ホール300席)、延べ7000〜8000u程度、概算整備費については39億円〜45億円程度とした。本年度は、これを踏まえて財政シミュレーション等を行い建設構想案の作成を進めている。
文化交流拠点施設は、2006年度末に閉鎖された旧市民会館に代わる施設として検討が進められている。昨年度は、調査研究業務をちばぎん総合研究所(千葉市稲毛区小仲台2−3−12)に委託するとともに、専門家会議(神野真吾座長)を設置し、候補地の評価や導入機能及び施設規模、整備・運営手法などについて検討を行った。
建設候補地については、@高野山新田エリア(手賀大橋から高野山ふれあい市民農園あたりまでのエリア、約1・5万u)A下ケ戸・岡発戸エリア(川村学園女子大学の東部に広がる水田地帯のエリア、約1・5万u)B中里新田エリア(中里地区南側の都市計画道路沿い水田地帯のエリア、約1・5万u)C気象台記念公園エリア(市内東部の新木駅近くに立地する公園のエリア、約4・3万u)D市役所エリア(現市役所エリア、約1・1万u)E天王台駅エリア(JR常磐線天王台駅近傍に立地するエリア、約1万u)F手賀沼公園エリア(JR常磐線我孫子駅の南部に立地し、生涯学習拠点アビスタを併設するエリア、約4・7万u)の7つの候補地について、アクセス性や他の施設との連携、用地取得の容易性、まちづくりにおける位置づけ、インフラ、工事の難易度、法手続き等の面から評価。高野山新田エリアが最も高い評価を受けた。
また、施設整備基本方針は、@地域の文化芸術の振興A文化芸術と他分野とを連携させた活動の展開B地域の活性化C環境に配慮したひとにやさしい施設とし、文化芸術発信機能のほか創造支援機能、交流促進機能を導入機能として設定。
これに基づいて、施設規模を1300席(大ホール1000席、小ホール300席)、延べ7000〜8000u程度、駐車場収容台数228台としたほか、他都市の事例を参考に概算事業費を39億円〜45億円と試算している。