日本工業経済新聞社(山梨)
2015/07/24
【山梨】県富士東部農務15年度事業 用水管路工を推進
県富士・東部農務事務所(荻原修所長)は、2015年度の主要事業をまとめた。
本年度は、中山間地域総合整備事業の富士北麓水源の里地区や、農村災害対策整備事業の道志地区を重点的に整備をする。
中山間地域の活性化を図るための総合的な整備として、鳥獣害防止柵の設置や用排水路整備、ほ場整備、営農飲雑用水などの推進に取り組む。
また継続事業では、畑地帯総合整備事業を1地区、中山間地域総合整備事業4地区、農地環境整備事業2地区の工事を進める。
農村地域の防災対策では、排水路、土留工などの総合的な整備を実施。農村災害対策整備事業2地区などで工事を行う。
そのほか、2016年度事業採択に向け、富士河口湖町の中山間地域総合整備事業や、富士吉田市の農村災害対策整備事業、上野原市のため池整備事業の計画を進めていく。
15年度の主要事業は次のとおり。
◆畑地帯総合整備事業
【富士西麓高原地区】事業年度は2009〜16年度まで、総事業費は9億9000万円。
富士河口湖町の南部に位置する富士ヶ嶺地区に農業生産基盤整備事業を展開し、農業用用排水路、農道、土層改良、鳥獣害防止柵、環境施設整備を行う。
昨年度までの進捗状況は、鳥獣害防止柵設置L1万1527m、農道L4465m、排水路L483m、営農飲雑用水N1カ所など。
本年度の事業費は7000万円。排水路工事L580mを予定する。
◆中山間地域総合整備事業
【富士北麓水源の里地区】事業年度は2003〜15年度まで、総事業費は31億8200万円。
道志村と山中湖村での農業生産基盤整備事業として、農業用用排水路、農道、ほ場整備、環境基盤、鳥獣害防止柵を整備する。
昨年度までの進捗状況は、農業用用排水路L2113m、農道L2059m、ほ場整備A9・3h、鳥獣害防止柵L2万3722m。
本年度の事業費は2億2000万円。営農飲雑用水管路一式工事を予定する。
【鳴沢地区】事業年度は2007〜17年度まで、総事業費は14億5400万円。
鳴沢村全域で、農業生産基盤整備事業として、農業用用排水路、農道、ほ場整備、環境基盤、鳥獣害防止柵を整備する。
昨年度までの進捗状況は、農業用排水路A17h、ほ場整備A6・6h、農業集落道L868m、鳥獣害防止柵L1万2775m、農道L1059m、防火水槽N1カ所など。
本年度の事業費は1億600万円。農業用水管路A23h(L800m)、防火水槽N4カ所を予定する。
【大月北部地区】事業年度は2008〜17年度まで、総事業費は12億5200万円。
大月市北部地域で農業生産基盤整備事業として、農業用排水路、農道、ほ場整備、環境基盤、鳥獣害防止柵を整備する。
昨年度までの進捗状況は、農業用排水路L332m、農道L550m、農業集落道L162m、鳥獣害防止柵L1万4984m、防火水槽N2カ所など。
本年度の事業費は6000万円。農道L200m、鳥獣害防止柵設置L550mを予定する。
【上野原南部地区】事業年度は2010〜17年度まで、総事業費は18億2300万円。
上野原市島田、秋山の南部一帯での農業生産基盤整備事業として、農業用排水路、農道、鳥獣害防止柵、営農飲雑用水を整備する。
昨年度までの進捗状況は、農業用排水路L1322m、農道L666m、鳥獣害防止柵L1万9200m、営農飲雑用水N2カ所。
本年度の事業費は1億2000万円。農業用排水路L80m、農道L70mの整備を予定する。
◆農地環境整備事業
【丹波山地区】事業年度は2009〜16年度まで、総事業費は2億6600万円。
丹波山村全域での農業生産基盤整備事業として、農業用用排水路、農道、農地保全、鳥獣害防止柵を整備する。
昨年度までの進捗状況は、農業用排水路L91m、農道L177m、農地保全L215m、鳥獣害防止柵L7732mなど。
本年度の事業費は3500万円。排水路L290m、鳥獣害防止柵L590mの整備を予定する。
【小菅地区】事業年度は2013〜17年度まで、総事業費は3億8000万円。
小菅村全域での農業生産基盤整備事業として、農業用排水施設L2430m、農道L1925m、農地保全A31a(客土)、鳥獣害防止柵L6400mを整備する。
昨年度までの進捗状況は、鳥獣害防止柵L3312m。
本年度の事業費は5000万円。鳥獣害防止柵L1300mを予定する。
◆農村災害対策整備事業
【道志地区】事業年度は2013〜17年度まで、総事業費は8億7300万円。
道志村全域において、災害発生の可能性がある箇所の整備を行う。排水路L2635m、土留工N7カ所、緊急避難路L200m、橋梁耐震補強N1橋、防火水槽N8基など。
昨年度までの進捗状況は、排水路L902m、土留工N2カ所、防火水槽N3基。
本年度の事業費は1億4885万円。排水路L180m、土留工N1カ所を予定する。
【桂川西部地区】事業年度は2014〜19年度まで、総事業費は8億600万円。
桂川と葛野川が合流するエリアの農村地域で、災害発生の可能性がある箇所の整備を行う。用排水路L2990m、土留工N2カ所、ため池整備N1カ所、防火水槽N9基。
昨年度までは測量設計業務一式を行う。
本年度の事業費は9000万円。用排水路L500mを予定する。
◆農村災害対策整備事業
【道志地区】中神地土砂崩落防止施設工事
今後想定される災害から農地を守るための工事で、そのうち1工区は既に完成済みだが、2工区については第2四半期に発注する予定。