京都市は、管理する横断歩道橋40橋のうち10橋を今後4年間かけ撤去する。
横断歩道橋については、老朽化や景観面での課題に加え、少子化の進展で通学路の指定がなくなるなど利用者が減り、役割を終えているものもある。また高齢者や障害者らにとって歩道橋を使った道路の横断は負担であるため、「歩くまち京都」を目指す京都市として横断歩道橋は原則撤去する方針。
まず通学路に指定されていない、又は通学路でも児童の利用が極めて少なく、近くに横断歩道の確保が可能である歩道橋で早急に撤去に取り組む。
27年度は堀川高校前(中京区・高倉小学校区)の撤去工事に着手する。市は26年度に堀川横断歩道橋撤去測量設計業務をサンスイコンサルタント(京都市下京区)に委託した。
28年度は成逸(上京区・西陣中央小学校区)、宝が池(左京区・上高野小学校区)、新宮(右京区・広沢小学校区)の3橋、29年度は陶化(南区・凌風小学校区)、平安(左京区・錦林小学校区)、西陣(上京区・西陣中央小学校区)の3橋、30年度は十条烏丸(南区・凌風小学校区)、山階(山科区・安朱、山階小学校区)、桃山南口(伏見区・桃山東小学校区)の3橋の撤去工事を進め、30年度までに計10橋の撤去を目指す。
妙見道(山科区・大宅小学校区)、池田(伏見区・池田小学校区)の2橋は通学路に指定されていないが、近年補修しており、一定期間の経過後撤去する。時期は老朽化の状況をみて判断する。
真如堂(左京区・第三錦林小学校区)、小野(山科区・小野小学校区)、深草(伏見区・深草小学校区)、淀(伏見区・明親小学校区)、東竹の里(西京区・上里小学校区)、山科(山科区・鏡山小学校区)の6橋は現在通学路として利用されており、丁寧な地元調整を行った後に撤去する方針。
石田(伏見区)、樫原(西京区)、嵯峨(右京区)、鳳徳(北区)、花園(右京区)、鳥羽(南区)、納所(伏見区)、西国街道西大路(南区)、寺之内(上京区)、西万寿寺(右京区)、松室(西京区)、砂川(伏見区)、苔寺口(西京区)、上久世(南区)、養徳(左京区)の15橋は通学路として多くの児童が利用しており存続する。
このほか、瀬戸川跨線橋(右京区)、垂箕山跨線橋(右京区)、桃山跨線橋(伏見区)、桂駅西口跨線橋(西京区)、西大路駅前跨線橋(南区)、新高田跨線橋(南区)、油小路通跨線橋(下京区)の7橋は駅や商業施設に直結し機能上から撤去できないとした。
国が管理する国道上の横断歩道橋(38橋)も、市が管理する歩道橋と同様の考えに基づき、具体的に撤去を要請していく。