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建通新聞社(東京)
2015/07/23

【東京】遠藤五輪担当相 新国立見直しで都に協力要請

 遠藤利明東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当相が22日、東京都庁で舛添要一知事と会談し、新国立競技場の見直しをめぐる一連の動きを説明するとともに、心配や迷惑を掛けたことを謝罪。秋口に整備計画を策定し、政府全体として責任を持って新国立競技場を建設する考えを表明した。舛添知事は、政府全体として取り組むことを評価した上で、情報公開の必要性を訴えるとともに、「建設業界、設計業界の声が聞こえてこない。(整備計画の策定に)専門家の声も反映すべきだ」と提案した。
 遠藤五輪担当相は、21日に立ち上げた関係閣僚会議で、文部科学省や財務省、総務省、国土交通省などを含め政府一体となって新国立競技場の整備計画の策定に当たると述べるとともに、「都にも力を貸してもらい、国民に喜ばれ、日本そして東京が誇る素晴らしい大会を開催したい」と協力を要請した。
 これに対し舛添知事は「これまでの経緯を検証することも同時に行うべきだ」と注文を付けるとともに、「都の優秀な職員を2〜3人派遣したい」と答えた。また、整備計画の検討に当たって「タイムスケジュールや検討の状況など情報公開をきちんとすること」「実際にものづくりに携わる建設業界や設計業界の声を反映すること」を求めた。さらに、整備費について「安かろう悪かろうになってはだめだ。例えば1000億円に設定した予算が1300億円になったとしても、アスリートが喜ぶ、観客も喜ぶ、レガシーも残るのであれば、きちんと予算を掛けるべきだ。検討のプロセスを公開しつつ、建設の専門家にも発言してもらい、常識の範囲内で良いものを造っていかなくてはならない」と持論を述べた。