魚沼市は、公共施設の全体像と各用途別施設の現状分析をまとめた「魚沼市公共施設白書」を公表した。保有する公共施設(普通会計建物)について、今後40年間の更新費用に2313億6000万円が必要になるとの試算を示している。
市が保有する50平方メートル以上の公共施設は305施設あり、総延床面積は35万4787平方メートル。面積ベースでは学校教育系施設(小学校および中学校)が最も多く15施設延べ8万8252平方メートル、次いで産業系施設(スキー場、温泉施設、観光施設など)49施設延べ5万5493平方メートル、公営住宅60施設延べ5万1519平方メートル、市民文化系施設(地区集会施設、公民館など)68施設延べ3万9992平方メートルの順。他市と比較すると人口に比べて総延床面積が広く、県内平均で3割程度、全国平均で5割程度過剰な状況にある。
全施設を対象とした今後40年間の更新費用の試算では、総額2313億6000万円、年平均57億8000万円が必要になるとした。直近の投資的経費との比較で1・9倍の数字である上、公営企業施設やインフラ資産の更新も考慮しなければならないことから、現状のまま維持・更新を続けることは財政的に厳しいとしている。
市では現状把握の結果を踏まえ、今後「公共施設等総合管理計画」を策定する。公共施設に関する基本的な方向性を整理し、具体的な施設管理について見直しを進める。また、維持管理に関するマネジメント手法の改善や全庁的な情報管理・共有、内部管理への活用を目的とした「公共施設マネジメントシステム」の導入を検討する方針。