地方独立法人秋田県立病院機構は、プロポーザルで選定を進めていた県立脳血管研究センターの新棟建設・既存棟改修の設計・監理業務で、横河建築設計事務所を選定した。プレゼンを行ったのは同社と共同建築設計事務所。経済性を除き、事務所の実力や担当チームの能力・対応について同社が上回り、最優秀提案とされた。
事業は脳血管研究センターと成人病医療センターを機能統合し、循環器疾患の包括的なケアを目指すもの。24時間365日体制で脳・循環器疾患の急性期患者を受け入れるとともに、循環器疾患分野の機能を強化し、脳・循環器疾患の包括的な治療体制を整備する。新棟建設(増築)と既存改修の工事経費は計44億3,000万円。
機構がまとめた「秋田県立脳血管研究センター整備基本構想・計画」によると、機能強化における診療体制は現在の循環器内科、神経内科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、リハビリテーション科、救急科に加え、新たに心臓血管外科を置く。病床数は現在の126床(一般114床、脳卒中ケアユニット12床)を58床増床し、184床(一般172床、特定集中治療室12床)とする。
新棟(増築棟)は構想・計画時点で6階建てを想定。1階に救急処置室、放射線科(撮影・核医学)、サイクロトロン、検査(整理)、受付、2階に手術室、カテーテル室、特定集中治療室、3階に病理(臨床)や中央滅菌材料室、4階と5階に病棟、6階に機械室を置く案となっている。また、既存施設の改修では外壁タイル落下防止工事や空調配管工事のほか、フロアごとの内部リニューアル工事も実施する予定。
提供:秋田建設工業新聞社