加賀市は15日、同市作見町にあるショッピングセンター「アビオシティ加賀」内の研修室で「北陸新幹線加賀温泉駅駅舎コンセプト検討委員会」の初会合を開催した。この中で白山の眺望や二次交通機能、駅前広場の整備などを踏まえた「加賀市らしい」温泉駅舎デザインを強調する意見が委員から出た。
初会合の冒頭、委員長である金沢工業大学教授の水野一郎氏が「地元の皆さんにどんな駅にしたいのか聞き、良いアイデアをまとめたい」とあいさつ。続いて、事務局が北陸新幹線関連の整備状況や新幹線駅舎に関する先進事例を紹介した。
意見交換に移ると、現駅舎のロケーションに関する指摘があり、「景観として白山が綺麗に見える造りや位置にしてほしい」、「白山が見える場所を別に造るのも案」などの意見が相次いだ。
委員会には、オブザーバーとして鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)の村治芳昭氏が出席。水野氏によるコンコース移設の実現性に関する質問に「持ち帰って調べたい」と応えていた。このほか、温泉街への利便性を強調する声も挙がった。
今年度は、同委員会を今後4回開催予定。コンセプト案は来年1月にも取りまとめる。パブリックコメントを実施し、市民の意見も反映させ、16年度にデザインを含めた推薦案を事業主体の鉄道・運輸機構へ提出する。同機構によると、駅舎については17年度に工事実施計画認可を経て、基本設計に着手するという。
なお、この日は委員会に先立ち、各委員は加賀温泉駅を視察。周辺の景観や二次交通など現状を確認した。