北千葉道路建設促進期成同盟(会長=清水聖士・鎌ケ谷市長)は14日、千葉市内のオークラ千葉ホテルで2015年度通常総会を開催し、15年度事業計画・歳入歳出予算などを可決した。総会後、「北千葉道路の整備促進及び未着手区間(市川市〜鎌ケ谷市)の早期事業化」を県に要望し、要望書が清水会長から県の神作秀雄・県道路計画課長に手渡された。同区間については、本年度から国の直轄事業で調査を実施することが決まっている。
総会では清水会長があいさつし、「西側区間の鎌ケ谷市から市川市区間は、本年度から国による直轄調査が実施されることが発表され、事業化に向けて大きな前進が図られた。2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに、国による事業化となるようお願いしたい」と要望。
また「北千葉道路の完成により首都圏北部と成田空港が直線で結ばれるという利便性とともに、防災面においても災害時における緊急輸送道路、避難路として重要」と防災面での重要性を強調し、「関係機関との連携を強化しながら、整備に向けた十分な予算措置が講じられるよう、国及び千葉県に対して効果的に要望を行うとともに、北千葉道路全線の早期完成を求めるための活動を積極的に進めたい」と述べた。
来賓として出席した首都国道事務所の加藤健治所長は、市川・鎌ケ谷間について「都市計画決定された当初から周辺の状況が変わってきている。県において今後必要となる手続きを見据えて、昨年から周辺の環境調査が先行して進められていると聞いている。県と手を携えて、できるだけ早く計画が具体化できるよう進めていきたい」と述べた。
永田健・県県土整備部長の代理で出席した神作秀雄県道路計画課長は「外環道から鎌ケ谷市間約9qは、国の直轄調査が本年度行われるが、県は従来から環境調査を先行して着手している。国と共同して積極的に調査を進め、できるだけ早期に計画が具体化されるよう取り組みたい」とあいさつした。
北千葉道路は、市川市から千葉ニュータウンを経て成田市を結ぶ約43qの道路。同路線のうち、東側の印西市から成田市までの約13・5qについては国と県の共同で事業を実施しているが、西側の市川市〜鎌ケ谷市については未着手で、計画が具体化しておらず、早期の計画具体化が求められている。
同同盟は、北千葉道路の整備促進を図ることを目的に設立された組織で、同道路沿線の市川、松戸、白井、船橋、印西、成田、鎌ケ谷の7市の首長及び議会議長で構成し、地元選出国会議員や、国交省、財務省など国関係、県に対して要望活動を行っている。
県への要望項目は次の通り。
▽北千葉道路については、都市再生プロジェクトに位置付けられていることから、国のプロジェクトとして全区間の早期整備を図っていくよう、国に対して要請すること▽国道464号北千葉道路の東側区間(印西市〜成田市)の事業中区間については、区間全体の整備を一体的に推進すること▽国道464号の全線を国の直轄管理区間とするよう要請すること。特に西側区間(小室IC以西)をすみやかに直轄管理区間とすること▽北千葉道路の西側区間(小室IC以西)について、早期に直轄事業とするよう要請すること。特に市川・鎌ヶ谷間について、すみやかに計画を具体化し、できる限り早期に事業化すること▽「老朽化対策」と「ネットワークの早期整備」に計画的に取り組む必要な予算を確保すること▽依然として不足している地方の道路基盤を整備するため、地方の道路整備財源の充実強化を図ることとするよう要請すること。