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建通新聞社(中部)
2015/07/14

【三重】三重県廃棄物処理次期計画骨子案まとまる

 三重県環境生活部は、循環型社会の構築に向けて県の廃棄物処理などに関する基本的な事項を定める「三重県廃棄物処理計画」の次期計画を策定するため「骨子案」をまとめた。現行計画の最終年度が2015年度となるため、16年度から20年度までの5年間を次期計画期間とし、ごみゼロ社会の実現、産業廃棄物の3Rの推進などに向けて具体的な施策、数値目標などを設定することになる。骨子案では、現行計画の進捗や産業廃棄物の3Rに向けた経済的手法の活用などの基本的な方針を示した。今後、10月ごろに中間案をまとめ、パブリックコメントなどで意見を聞き、12月に最終案を作成し、16年3月に成案とする予定。
 廃棄物(一般・産業)の処理状況のうち産業廃棄物の状況を見ると、排出量は13年度が8505dとなり、08年度の9577dより減少している。再利用率は、13年度は43%で、08年度の40・6%より増加している。最終処分量は、13年度は30万4000dで、08年度の42万dより減少しており、着実な削減が図られている。状況として、ごみ排出量の削減の鈍化または微増、再生利用量は横ばいなどの傾向にあるとしている。
 業種別に見ると、排出量では、製造業が321万d(構成率37・7%)で、次いで建設業が193万8000d(同22・8%)と高い割合を示している。再生利用量では、建設業が163万8000d(同44・8%)と最も高い割合を示している。最終処分量では、製造業が25万3000d(構成率83・2%)で、次いで建設業が3万4000d(同11・2%)の割合を示している。
 産業廃棄物処理施設の設置状況(13年度末状況)を見ると、稼働中の中間処理施設は548施設あり、主な施設では、汚泥の脱水施設が159施設、汚泥の乾燥施設が12施設、木くず・がれき類の破砕施設が215施設、廃プラスチック類の破砕施設が69施設、汚泥の焼却施設が19施設などとなっている。
 最終処分場は安定型最終処分場が14施設、管理型最終処分場が11施設の計25施設。13年度末の残余容量は、安定型が28万7000立方b、管理型が185万7000立方bで計214万4000立方bとなっている。
 産業廃棄物の適正処理の確保については、電子マニフェストの普及率が13年度に34・1%で、08年度の25%に比べて増加。優良処理業者の認定件数は13年度が216件で、08年度の50件から大幅増となった。高濃度PCB廃棄物の適正処分率は13年度が37%で、08年度の5・3%に比べて大幅増となった。PCB廃棄物の処理期限は法改正により16年度末から26年度末に延長されている。監視指導の面では、不法投棄発生件数が13年度は14件で、08年度の23件と比べて減少している。
 骨子案では、計画の目標と施策で、ごみゼロ社会の実現のために、発生・排出抑制の推進、循環的利用(リサイクル)の推進、未利用エネルギーの有効利用の推進など。産業廃棄物の3Rの推進に向けて、補助金や支援制度の活用、優れた技術の導入などを図るものとした。

提供:建通新聞社