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北陸工業新聞社
2015/07/14

【石川】16年度中の通水目指す/梯川天神輪中堤・分水路/整備局金沢河川国道/低水護岸工事など促進

 北陸地方整備局金沢河川国道事務所は、梯川改修について、引き続き能美・白江地区の築堤や低水護岸工事を進めるとともに、天神地区で輪中堤・分水路の工事、白江地区で低水護岸工事を実施する。天神地区の輪中堤・分水路については16年度中の通水を目指して工事等の進ちょくを図る構えだ。
 小松市を流れる一級河川梯川は近年大きな洪水が頻発しており、幾度も洪水氾濫の危機を地域住民の水防活動により乗り越えてきた。特に、13年7月の出水では河口から7・6キロ上流の鍋谷川合流部付近で堤防とほぼ同じ高さまで水位が上昇したため、早急な対策が必要となっている。このため同事務所では07年度から12年度にかけ、小松新橋から白江大橋までの引堤改修を実施した。今後は白江大橋より上流部においても継続的な河川改修を行い、治水安全度を向上させる。
 また、天神地区では国重要文化財に指定されている小松天満宮が存在し、地域における歴史・文化の象徴となっている。このため、現位置での保存が図られるよう、分水路方式による河川整備を進めている。小松天満宮を迂回するよう新たにバイパスの水路を設け洪水の一部を処理することで、景観と調和した河川整備が図られる。第2四半期に「H27梯川天神輪中堤下流工事」、第3四半期に「同上流工事」の発注が予定され、輪中堤(箱型ブロック)の整備などを実施。工事が佳境に入った分水路とともに整備を促進し、16年度中の通水を目指す。
 一方、白江地区は既に計画断面堤防となっているが、低水護岸の整備が完了しておらず、計画高水流量を流下させるために十分な河道断面となっていないため、低水護岸工事を実施する。これにより、必要低水路幅が確保され、小松市中心市街地の治水安全度向上が期待されている。第2四半期に「H27―28梯川白江低水護岸その1工事」と「同その2工事」の発注が予定されており、河道掘削工や鋼矢板護岸工などを施工する。
hokuriku