全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　香川県と高松市は動物愛護センター（仮称）の整備に関する基本的な考え方や機能と役割、検討すべき事項などを示した基本構想を策定した。今後、懇談会からの意見を踏まえつつ、設置場所や施設規模のほか構造などを検討しつつ、これらを盛る基本計画を本年度内に策定する考えだ。
　動物愛護センター整備は県民の動物の愛護と適正な管理についての関心と理解を深め「人と動物との調和のとれた共生社会づくり」を目指す施設とし、県と高松市が共同で設置・運営する。組織、運営の在り方は今後、県と高松市が検討し、整備費や運営費の負担割合なども併せて協議、検討する。
　全ての県民に開かれた施設とするため行政だけでなく、獣医師会などの関係団体や動物愛護推進員、譲渡ボランティア等民間のボランティアと協働。犬や猫と楽しむ場の提供や、パブリックコメントなどから新たに教育機関等と連携した体験学習への取り組みを追記した。
　同センターは動物愛護に関する普及啓発の拠点となるよう、動物愛護管理の情報発信や獣医師会、民間のボランティア等と連携し飼い主が犬や猫の習性や適正な飼い方などについて、学び、体験し気軽に相談できる機能を持たせる。
　このほか犬猫の譲渡推進の拠点となるよう、衛生管理などを徹底し適正飼養を推進。災害発生時に避難所に同行避難した動物に物的・人的支援のほか、災害時動物対策に関する普及啓発の拠点施設機能も持たせる。さらに動物由来感染症についての調査や研究、正確な情報発信や普及啓発の機能も併せて持たせることにしている。
　県と高松市では同基本構想を踏まえ内部での検討とは別途、外部機関の動物愛護センター推進懇談会からの意見を聴取しつつ、本年度内に基本計画を策定する。同計画には基本構想の検討事項で示した▽設置場所▽施設の規模、構造▽運営方法等を検討し盛り込む。
　基本構想によると、設置場所は県有地や市有地を優先的に選定し、主要幹線道路からのアクセスに考慮。災害時動物対策の拠点施設となるよう、災害が少ないと想定される地域とするよう示した。
　施設の規模と構造に関しては▽ユニバーサルデザインに配慮した誰もが利用しやすい施設として動物愛護に関するイベントや各種研修、遠足や校外学習などに対応できる施設規模▽災害時に仮設の収容施設の設置も可能な敷地面積▽親しみやすい外観に加え、収容した犬や猫の鳴き声とにおいなどに配慮▽太陽光発電装置の設置や雨水の再利用を行うなど環境負荷の少ない再生可能エネルギーの活用を検討する―などとしている。

提供：建通新聞社