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大分建設新聞社
2015/07/10

【大分】魅力的な昭和通りに、県と大分市国道197号の再生検討

 県と大分市は先日、県庁で、国道197号の再生プランを検討する「リボーン197協議会」の第1回会合を開いた。同路線の中春日交差点から舞鶴橋西交差点間の通称「昭和通り」の再生(リボーン)について検討し、28年3月までに提言をまとめる予定。
 進秀人県土木建築部長があいさつ。「197号は街路樹が雑多で道路設備が老朽化していたりと景観上の問題に加え、バリアフリーや自転車道整備の観点からも問題が多い。駅周辺整備事業や県立美術館オープンなどで、中心街のにぎわいが増している中で、市は都市計画マスタープランの見直しを検討しており、197号の再生が不可欠。5回程度の会合で1年ほどかけて、県都の顔にふさわしい道路づくりを目指したい」と述べた。
 委員は学識者、福祉団体、交通、教育、沿道の企業、文化・芸術・経済、警察、行政関係者など23人。事務局提案で亀野辰三大分高専教授が会長に就任した。
 まず、市、県の担当者が197号の現状と課題を説明。12時間交通量で一日約3万台と、国道10号並みの交通量がある幹線道路であること、沿道に公共施設や公共サービス、公的機関が立地している一方、植樹帯の樹種が雑多で、歩道の舗装もまちまち、防護柵は劣化が進み、街路樹のマツが歩行者通行の妨げになっている。県や市は道路幅員約38bはそのままに、安全性や利便性、景観面で再生を図りたいとしている。
 この後意見交換。市中心部のにぎわいづくりの回遊性について「歩きたくなる魅力ある道にすることが必要」との意見が出た。同区間には横断歩道が3ヵ所あるが、「バリアフリーの観点からすれば横断歩道は撤去すべき」との指摘もあった。また、城址公園前の街路樹のマツについては、通行の妨げになってはいるが、歴史性や景観の点から必要とする意見も出た。
 事業の優先度について、「緑化を重視した計画にしたい」とする事務局の回答には、「道路なのだからまずは安全性と機能性を重視すべき」との意見もあった。
提供:大分建設新聞社