北海道建設新聞社
2015/07/08
【北海道】ゴールドカード20社超 新たな選定方法も
北海道開発局の2015年度施工成績優秀企業(ゴールドカード)が20社以上に上る見通しだ。これを受けて開発局は、受注者を一定の割合で優秀企業に認定する相対的評価など、新たな選定方法の16年度以降導入を思案する考え。優秀企業として他社とどう差別化するかや、透明性のある選定方法も課題となる。
施工成績優秀企業制度は、06年度に国土交通省が全国で導入。開発局は一般土木、舗装、鋼橋上部、PSコンクリート、しゅんせつ、グラウト、維持の7工種を対象に2カ年の成績評定平均点を算出し、現在は79点以上の上位企業を認定している。
優秀企業は総合評価で加点対象となることから、さらなる受注へ優位に働くほか、品質向上に対する意欲を促して技術力向上につながっている。また、開発局は土木工事で中間技術検査の減免などの優遇措置を講じている。
15年度は、13―14年度に3件以上の対象工事を受注した企業を対象に、成績評定の2カ年平均点が79点以上(小数第一位切り捨て)を選定する。前年度の9社から2倍超となる20数社が認定される見通しだ。
ただ、成績優秀企業の増加は、差別化が薄れることになるため、インセンティブ(動機付け、報奨)にならなくなるとの指摘がある。
このため開発局は、優良工事表彰のように対象企業の上位数%などの枠をあらかじめ定めることや、一定の点数以上のうちから上位企業を認定するなど、新たな選定手法の導入の是非を考えることにした。
成績評定は企業努力の結果、近年は上昇傾向にある。一方で成績優秀企業の希少性をどう維持するかが課題となる。