長生郡市広域市町村圏事務組合が計画する「汚泥再生処理センター建設」に伴う都市計画決定案の縦覧が、3日から長生村と茂原市で始まった。都市計画の名称は「長生都市計画汚物処理場の決定」。縦覧期間は7月17日まで。8月9日に公聴会を開催し、11月に長生村の都市計画審議会に諮り、同審議会の承認、知事の同意を得て決定・告示となる。
工事は、同組合が総合評価型一般競争入札を今夏に発注する予定で、年度内の契約を目指す。工事は2017年度までの3か年で実施し、18年度の稼働を予定している。
汚泥再生処理センターは、既存のし尿処理場が老朽化しているうえ、新耐震基準を満たしていないため建て替えるもので、施設を都市計画決定する。
同組合では施設の建設に向けて、当初予算で「汚泥再生処理センター建設工事」に限度額39億528万円(15〜18年度)、同工事施工監理業務委託に同3159万円(15〜17年度)の債務負担行為をそれぞれ設定。また本年度は、公募型プロポーザルで「汚泥再生処理センター建設に係る発注支援業務委託」を環境技術研究所(東京支店・東京都千代田区東神田2―10―16)に委託している。委託工期は16年3月31日。
同事業の建設予定地は、長生郡長生村藪塚字小張、茂原市下永吉字小張地先。敷地面積は約2万3600u。処理能力は97キロリットル/日。内訳は、し尿が10キロリットル/日、浄化槽汚泥が87キロリットル/日。処理方式は生物学的脱窒素処理方式を予定。
同組合のし尿処理場は、1982年3月に計画処理能力122キロリットル/日の高負荷酸化処理方式の施設として建設、同年4月から稼働した。その後、97年6月に増改築工事を実施し、最大投入量171キロリットル/日の施設とした。施設の整備では、し尿及び浄化槽汚泥を安全かつ衛生的に処理し、公共用水域の水質汚濁防止を図るとともに発生汚泥の有効利用を行う。
一方、し尿処理場の建て替えに併せて同一敷地内にある既存の環境衛生センターごみ処理場も同様に都市計画決定するため、同時に都市計画案を縦覧している。案の名称は「長生都市計画ごみ焼却場(一般廃棄物処理施設)の決定」。ごみ処理施施設は今まで都市計画施設としての位置付けがなされていなかったため、同センターの建設に併せて都市計画決定することにした。