大阪市建設局は、中浜下水処理場汚水処理施設整備事業設計業務の公募型プロポーザルで、事業者に日水コン(吹田市)を選定した。納期は2017年3月31日。市初となるMBR導入施設で、施設整備はDBO方式での発注を予定。順調なら16年度に総合評価方式による、設計・施工・運転管理事業者の選定手続きに入る見込みだ。
中浜下水処理場は、1960年通水開始で、道頓堀川・東横堀川のさらなる水質改善に向けて、既設の汚水処理施設にMBR(膜分離活性汚泥法)を導入する。処理場は合流式下水道で、処理能力は日量4万立方b。雨天時処理水量は沈殿池5・56立方b/秒、反応槽1・11立方b。
設計では、予備曝気槽と沈殿池を晴天時用・雨天時用高速ろ過設備に、反応槽を膜ろ過設備にそれぞれ改修する詳細検討のほか、送風機設備の詳細設計と場内整備基本設計を行う。また、導水渠、最初沈殿池、反応タンク、塩素消毒施設、放流渠、吐口、送風機室の各土木構造物についての耐震補強・改造の基本・実施設計も実施する。導入渠と放流渠、吐口は新設設計も含む。下水道設備機械設計と電気設計は基本設計レベルまでの検討。
建築設計は、鉄筋コンクリート造平屋(下部は土木構造物地下1階)延べ865平方bの機械室と、鉄筋コンクリート造2階建て延べ291平方bの消毒室の改造・構造補強に伴う基本設計(建築、建築機械、建築電気)を一括する。
DBO方式は、MBRは各社独自の方式で必要になる設備が異なることなどを考慮し、採用。施設稼働後、2年間の運転管理(性能評価)を行う。契約支援では、事業者募集に伴う入札説明書・要求水準書などの各種書類作成のほか、事業者選定・評価での審査資料作成などを行う。
施設整備は20年度の完成を目指す。
提供:
建通新聞社