京都市教育委員会は、向島中学校区小中一貫教育校施設整備事業について、29年11月から校舎建設工事に着手し、31年2月までに完成させ、31年4月の開校を目指す。
都市計画局が進める基本設計・実施設計の公募型簡易プロポーザルについては近く担当の設計業者を公表する見通し。27年11月に基本設計、29年1月末までに実施設計を策定する。基本計画は類設計室(大阪市淀川区)が担当した。
計画によると、伏見区の向島中学校区(向島南小学校、向島二の丸小学校、二の丸北小学校、向島中学校)における児童生徒数の減少を受け、向島南・向島二の丸・二の丸北の3小学校を統合するとともに、向島中学校と施設を一体利用する「施設一体型小中一貫教育校」の新校舎を建設する。
建設地は二の丸北小敷地(伏見区向島二ノ丸町300/敷地面積約1万6400u/第一種住居地域、建ぺい率60%、容積率200%/高度地区は20m第2種高度地区)。現校舎等は南校舎(RC造3階建、延1690u/昭和50年築)、北校舎(RC造3階建、延2203u/昭和51年築)、体育館(RC造平屋建、720u/昭和51年築)、プール等。現校舎等を解体し跡地に新校舎を建設する。
新設する校舎棟(5階建一部4階建)及び体育館棟(3階建)の合計延べ面積は約1万7300uを見込む。現状の建物と同じ敷地北側に建物を配置する。校舎棟と体育館棟を一体的に計画し、施設内を移動しやすくする。体育館棟を北側、体育館棟の南側に校舎棟を配置する。校舎棟の4階屋上にはプールを置く。普通教室は主に南面に配置し、明るく開放的な学習環境を確保する。
敷地南側にグラウンド、サブグラウンドを配置する。
景観面では、建物東側は建物形状や庇等でボリュームの分節化を図り、周囲への圧迫感を抑える。沿道の並木景観と調和するよう沿道側は高木や低木の緑地帯を設ける。自然素材の外装材を用い、温もりのある沿道景観をつくる。
省エネ面では、太陽光発電の設置等の自然エネルギーの活用を検討する。
工事車両は敷地東側の幹線道路からの進入経路となる。
新校舎建設で二の丸北小の現校舎等を解体撤去する必要があるため、29年4月に向島二の丸小と二の丸北小の一次統合を行い、向島二の丸小に一次統合校を開校する予定。統合に伴い向島二の丸小の校舎等の改修(施設の美装化、空調整備等)を行う。
開校時は児童・生徒数1000人程度、教職員90人程度、計画数は児童・生徒数1200人程度、教職員100人程度を想定する。