大阪府は、既存鉄道の相互乗り入れ・乗り継ぎ改善に向けた検討業務をかんこう(大阪市城東区)で着手する。2015年度は5カ所程度で検討を行い、順調なら3カ年で15カ所程度実施する計画だ。
相互乗り入れや乗り継ぎ改善の対象となるのは、大都市交通センサスで定義される箇所や乗り継ぎ利用が考えられる箇所を加味した、ターミナル駅や乗り継ぎ利用がある駅など約100カ所。このうち、乗り換え人員または乗り継ぎ利用者などから約50カ所を抽出、さらに広域的観点から都市アクセス強化や観光アクセス向上につながる代表検討箇所15カ所程度の絞り込みを庁内でまとめている。
検討では、庁内でまとめた15カ所程度の絞り込み内容を精査した上で、5カ所程度をピックアップし、実施方策の検討や課題整理のほか、イメージパースなどの概略図の作成、需要予測、概算事業費・費用対効果の算定を行う。
実施方策として、短絡線の整備による相互乗り入れや同一方面でホームを共有するホームtoホーム化、乗り換え通路の直結による移動距離の短縮などが考えられている。検討業務の納期は16年3月15日。
検討業務を踏まえて、本年度に検討する5カ所程度は、16年度以降に鉄道事業者への働き掛けを進める方針。
鉄道アクセスの向上は、大阪の都市魅力はもちろん、インバウンドにおける関西圏の魅力向上につながることから、早期の推進が期待される。
提供:建通新聞社