愛知県東三河建設事務所は、津波対策として海岸堤防の補強工事を進めており、2015年度事業として「吉前・神野新田」「谷熊」「杉山」の3地区を予定。吉前・神野新田地区は7月中にも、谷熊地区と杉山地区は10月にも発注する。
計画によると、3地区ではいずれも、2枚の鋼矢板を海岸堤防と平行に打設し、頭部をタイロッドで連結する「二重鋼矢板工法」で補強する。
吉前・神野新田地区の施工地は、豊橋市神野新田町ユノ割付近の延長約100b。鋼矢板の深さは15〜20b程度。設計は基礎地盤コンサルタンツ中部支社(名古屋市西区)が担当した。
同地区の補強工事は06年度に着手した。当初計画における全体延長は約5200b。15年度に発注する工事で、全ての工事が完了する予定だ。
谷熊地区の施工地は、田原市谷熊町地内の延長約40b。鋼矢板の深さは10〜25b程度。設計はダイヤコンサルタント中部支社(名古屋市熱田区)が担当した。
同地区で計画している全体延長は約1300b。15年3月に初弾工事を発注し、順次進めている。20年度に完成させる計画だ。
杉山地区の施工地は、豊橋市杉山町地内の延長約60b。鋼矢板の深さは15〜25b程度。設計はダイヤコンサルタントが担当した。
同地区で計画している全体延長は約5100b。このうち、延長30bの工事を15年3月に発注した。今後、残り区間の工事を順次発注していき、谷熊地区と同じく20年度までに完成させる計画だ。
同事務所はこれまで、地盤が軟弱で人口が多い地区を対象に、津波対策の一環で海岸堤防の補強を進めている。今後は、3地区以外で優先地区の選定を進める。谷熊・杉山の両地区での工事完了にめどが付けば、新規で着手する地区の選定を始める予定だ。
提供:建通新聞社" target="_blank">