宮崎建設通信社
2015/07/01
【宮崎】住民説明会でルート案提示 都市計画道路日南串間線
宮崎県が都市計画道路としての手続きを進める日南串間線(=東九州自動車道・日南〜県境間)に関して、同路線の計画段階評価を実施してきた国土交通省九州地方整備局は、6月27日と28日に日南・串間の両市で開かれた説明会で現時点におけるルート案を示した。県内の整備延長は約32qで、区間内にはインターチェンジ4箇所を設置する見通し。長大橋やトンネルなど大型構造物の整備も計画する。
東九州道で唯一の未事業化区間である「日南〜志布志間」(延長=約40q)に関して、国土交通省九州地方整備局は、新規事業採択時評価の前段階で事業評価を行う「計画段階評価」を実施。地元の意向を踏まえ、災害発生時に確実に機能し、目的地まで速くスムーズな移動が可能となる全線バイパス案で整備することを了承していた。
説明会では、宮崎河川国道事務所の担当者が、新規路線の設計速度を80`、車線数を2車線(全幅12m)とすることを説明。災害時における復旧活動の円滑性や市街地、主要幹線道路、物流拠点・産業集積地、観光資源へのアクセス性等を考慮し、県内4箇所にインターチェンジを配置するルート案を示した。
ルート案をエリア別にみると、日南〜南郷エリアには県立日南病院付近と南郷町総合支所付近にフルインターチェンジを設置。ルート案に於ける主要構造物として、長大橋6箇所(363m、273m、335m、485m、220m、312m)やトンネル2箇所(1730m、280m)の整備を計画している。
このほか、同路線へのアクセス道路として、▽平野線(市道平野線)▽園田平野線(市道園田平野線)▽上平野線(市道深坪線)▽栄之森高免通線(国道220号)―の4路線の整備にも取り組む予定でいる。
一方、串間エリアには、串間市総合運動公園付近にフルインターチェンジ、秋山岐れ地区にハーフインターチェンジを設置。ルート案に於ける主要構造物として、長大橋7箇所(140m、120m、130m、370m、152m、176m、108m)やトンネル2箇所(680m、400m)の整備を計画している。
アクセス道路に関しては、既設の県道今別府串間線(串間駅〜市民病院)を市道七ツ橋大平線との接続部まで延長し、七ツ橋大平線を新設するインターチェンジまで延伸したうえで、全体の名称を都市計画道路串間インター線に改める。
県は今後、公聴会や都市計画案の公告・縦覧を行い、学識経験者や県議会議員、市町村及び議会の代表、関係行政機関の職員らで構成する都市計画審議会に計画案を諮る。国土交通大臣との協議を経て都市計画を決定し、国の新規事業採択時評価手続きなどを経て、路線整備の早期事業化を目指す。