日本工業経済新聞社(山梨)
2015/06/30
【山梨】本年度に可能性調査 甲州市が勝沼ぶどう郷駅周辺整備を検討
甲州市は、駅舎改築などを含めた一体的な視野よるJR勝沼ぶどう郷駅周辺整備の検討に着手する。このほど、国土交通省の官民連携による基盤整備推進調査費の支援決定を受けた。
現在勝沼ぶどう郷駅では、耐震化を主とする駅舎工事が進められているところで、内装改修や待合室を拡張する増築なども含め、年度内にほぼ終了する見通しとなっている。駅舎南側には、1階にワイン販売所や観光案内所、2階に公民館が入る市の施設が隣り合うとともに、北側には都市公園(勝沼駅前公園)、南にはJAフルーツ山梨菱山支所がある。
市当局では、同駅の乗降客が年を追うごとに増加している状況を踏まえ、観光戦略を進めるうえでも同駅は拠点のひとつになり得るとの考えから、これら周辺施設の一体的整備の可能性を探ることとし、国交省の本事業を活用し調査を実施する。
調査は単年度で進め、結果は国交省にも報告される。具体的な動きは来年度以降に組まれていく見込みだ。調査のための委託費1000万円は当初予算で対応している。
国土交通省による官民連携基盤整備推進調査費の実施決定は2回目となり、今回は4月15日から1カ月間募集を行った。この結果、甲州市を含めて4案件の実施が6月26日付けで決まった。
地方公共団体への調査費の支援は事業費の2分の1で、民間の設備投資と一体的に行うことにより、優れた効果や効率性が期待できる道路や河川、都市公園などの基盤整備事業が支援対象となる。災害時に機能が発揮できる基盤整備や、再生可能エネルギー導入検討に際しての経費も当てはめることができる。
【写真:改修が進む勝沼ぶどう郷駅舎(左側)と観光案内所や公民館機能をもつ市の施設(右側)】