徳島県は、阿南市桑野町にある県南部健康運動公園に陸上競技場を整備する。6月補正予算案に設計費3210万円を盛り込んだ。予算確定後、早期の業務契約を目指して必要な手続きを急ぐ。順調なら2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催までの完成を見込んでいる。
同運動公園の円形多目的広場の南側、野球場北側にある県管理地に日本陸上競技連盟の公認競技場を整備する。今のところ第3種公認競技場を基本とし、設備面については第2種に求められる全天候舗装(ウレタン舗装)や障害物競争設備も備えた施設が見込まれているが、今後関係機関と協議し具体化させる。また、南海トラフ巨大地震など大規模災害時には自衛隊などの広域応援部隊の野営地などとして活用できるよう、非常用電源や照明設備なども整備し、防災機能を強化させる。15年度中に各種競技施設の配置計画や建築物・観覧施設の規模など施設面での設計をまとめ、16年度に管理機能など細部の設計を進める予定。
県南部にはこれまで公認競技場や全天候型の施設がなく、関係機関から早期整備の要望があった。県は各種大会の開催誘致や競技力向上を支援する「競技スポーツ」の拠点として、子供から高齢者まで気軽に健康づくりができる「生涯スポーツ」の拠点として、また災害時の広域応援部隊の活動拠点として総合的な整備を目指すことにした。当面の目標を東京オリンピック・パラリンピックとし、早ければ19年度内の供用も視野に整備を進めていく。
提供:建通新聞社