建設新聞社
2015/06/30
【東北・福島】明豊ファシリティワークスに委託/Jヴィレッジ復興・再整備のCM業務
一般財団法人・福島県電源地域振興財団(事務局=福島県)は、公募型プロポーザルで委託者選定を進めていた「Jヴィレッジ復興・再整備CM業務」について、明豊ファシリティワークス(東京都千代田区)を選定し、29日に3700万円で契約した。
プロポーザルには5社が参加し、施設を所有する同財団や福島県関係者などで構成する審査委員会が22日にヒアリング(非公開)を行い同社を選定した。
この業務は、福島県楢葉町山田岡字美シ森8ほか地内にあるJFAナショナルトレーニングセンター 「Jヴィレッジ」の復興・再生に向けた基幹事業である「全天候型サッカー場新営」をはじめ「新ホテル棟新営」「太陽光発電設備設置」などの整備に向けて、今後進められる設計および工事の各段階においての工程・品質管理、コスト縮減などのマネジメント業務全般を行うもの。業務期間は2019年3月31日まで。
同施設は、約41・3fの敷地を有する国内最大規模のサッカートレーニング施設として1997年にオープン。ワールドカップ日本代表合宿や各種全国大会の開催地となるなど、日本サッカー界の発展に貢献してきたが、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故後は全面閉鎖となり、東京電力の廃炉に向けた前線基地として使用されている。
復興・再整備事業は、東京電力が2016年度内に基地機能を移転させる方針を示したことを受け、20年度の東京オリンピック開催前年までに全面再開を図ろうと同財団や福島県らが主体となって再整備を検討しているもの。
基幹事業それぞれの計画概要は、「全天候型サッカー場」が、RCまたはS造、約1万平方b(高さ約20〜50b)の施設を新設し、人工芝サッカーグラウンド1面(105b×68b)などを設ける。概算建設費(設計含む)は25億円〜30億円。
また、「新ホテル棟」は、センター棟と接続して新設し、規模はRCまたはS造4〜6階建て、延べ約3000平方で、内部にツインルーム120室、500人収容のコンベンションホールなどを設ける。概算建設費(設計含む)は15億円〜20億円。このほか「太陽光発電設備」は、既存センター棟などの屋上に設置するとし、規模・事業費等については今後検討する。
設計・施工者の選定については、基本設計委託者選定のための公募型プロポーザルを8月ごろに公告し、10月ごろに決定。実施設計と施工は、16年度にDB(デザイン・ビルド)またはECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)などによる一体的発注を予定している。
提供:建設新聞社