岡崎市は、「岡崎中央総合公園」の長寿命化計画で、公園内の施設改修に関する基本設計に着手した。NTTファシリティーズ東海支店(名古屋市熱田区)に業務委託、耐震性などの改修方針と合わせて、施設の在り方などの方向性について検討する。
今回の基本設計では、公園内の施設のうち非構造体にスポットを当てる予定。現在つり天井を採用している武道館と体育館、錬成武道場の各天井施設を対象に、撤去した場合や改造するケースなどを比較検討。付属する照明や空調、音響など諸設備の現況を考慮するとともに、耐震性との整合を図りながら改修方法などについて方向性を見出す。
また、老朽化が進む受変電施設は、今後の電力需要などを加味しながら改修する計画。現在の設備を併用しながら整備を進めるため、手法などについて協議する。さらに、施設のバリアフリー化対応として、現況に対する問題点や対応策を検討していく。
3施設の概要は、体育館が鉄筋コンクリート造3階建て延べ8540平方b。天井高24・5b、対象天井面積約4900平方b。武道館は鉄筋コンクリート造3階建て延べ6380平方b。天井高22・4b、対象天井面積約3500平方b。錬成道場は鉄筋コンクリート造2階建て延べ4210平方b。天井高7・3b、対象天井面積約700平方b。
同公園は、体育館などのほか市民球場やテニスコート、弓道場などを園内に有する市最大の公園施設で、愛知県の防災拠点に位置付けられている。主要施設は築23年が経過、各所での老朽化が顕著になっている。市では全施設の主に構造体を対象に、おおむね20年間とする改修計画を2013年度に策定した。ランニングコストなど財政面を考慮した上で、これまでの部分的な補修や改修とは別に、効率的で計画的な改修が必要と判断。施設の保全とともに、延命化を図る方針を打ち出した。
今回の対象施設については今後、16年度以降で見込まれる実施設計を経て、早期工事着手を目指す。構造体を含む他の施設改修については、老朽状態などを考慮しながら進める考え。
公園の所在地は高隆寺町地内。
提供:建通新聞社