高知県は6月19日、一般会計で2億9642万円(債務負担行為4億0200万円)を増額する6月補正予算案を発表した。当初からの累計は4587億4860万円となっている。6月補正予算案のうち投資的経費は1億3449万円で、香美市に創設する林業学校校舎整備に向けた設計費や造成工事費などに充てている。また建設中の和食ダムで、コンクリート材料の産地変更に伴う工事費の増額分も債務負担行為で設定している。6月定例議会は26日に開会し、7月10日までの会期で行う。
建設関連では、香美市の森林総合センターの敷地内に整備する林業学校校舎建設に向け、基本・実施設計委託料に2952万円(債務負担行為2595万円)、土地造成工事費に317万円(同2537万円)を計上。2018年4月に予定している専攻課程の開校に合わせ、CLTを利用した木造軸組工法2階建て延べ約1230平方bの新校舎を建設する。
新規事業としては、再生可能エネルギーの地産地消の推進に向け、調査委託料928万円を計上。県内の電力需要、再生エネルギー導入状況、国内の動向などを調査し、高知県版スキームモデル案とスマートグリット構想を検討する。
再生可能エネルギー等導入推進事業費補助金には3063万円を計上。市町村が実施する防災拠点などへの再生可能エネルギー、蓄電池などの導入に要する経費として支援する。中山間地域における情報通信基盤整備の補助金には495万円。大川村の村営住宅と集落活動センターへの超高速ブロードバンドの整備を支援する。海岸漂着物などの重機による撤去、処分などの工事費には1490万円を計上している。
和食ダム建設工事費の増額分は債務負担行為で3億5045万円。本体工事で使用を予定していた砕石の中にローモンタイトという物質が含まれていることが判明した。強度や安全性に影響はないが、長期間使用すると表面が劣化しうろこ状になる可能性があり、将来的に補修する場合は多額の費用を要することから、コンクリート材料の産地を変更する。一定期間工事が休止していたので、この期間に係る損料も含まれている。
提供:建通新聞社