日刊建設工業新聞
2015/06/22
【鳥取】平井伸治氏・尾藤勇氏 知事と国交省中国局長が懇談/社整審小委員会の早期開催要請 北条道路再開を県が要請
平井伸治知事は18日、国交省中国地方整備局の尾藤勇局長と県庁で懇談し、北条道路(13・5`)の早期事業再開など県内直轄事業の進ちょくを要請した。尾藤局長らは2015年度の各事業内容を説明。北条道路については早期に計画段階評価(新規事業採択前の事業評価)を進める意向を示した。
懇談には中国地整の笠原勤副局長ら各部長、県内事務所長、県土整備部の長谷川具章部長ら30人が同席した。
北条道路について平井知事は、昨年6月以来、開かれていない小委員会(社会資本整備審議会中国地方小委員会)の早期開催を要請。全線を自動車専用道路として事業再開するよう求めた。中国地整は「交差点改良工事の促進とともに、引き続き計画段階評価を進める」(道路部長)とし、尾藤局長も「地元の意見聴取が大体終わり、出来るだけ早く次の段階に進める」と応じた。
山陰道と山陰近畿自動車道(鳥取市福部町)を結ぶ南北線でも、国が今年度から計画段階評価を進めるための調査に入る。県は事業化に向けて計画段階評価の促進を要望。尾藤局長は市街地を通過するルートを念頭に「土地利用との関係が大事。県と鳥取市とよく調整しながら調査を進めたい」と述べた。
また、15年度新規の境港ふ頭再編改良事業(竹内南地区ターミナル事業)では、県が物流と商流の拡大を図るため、国内RORO船の定期就航など日本海側海上輸送のミッシングリンク解消を目指す姿勢を強調。7月に産学金官による「流通プラットホーム」を設立すると説明した。
これに対し、中国地整は「利用見通しをきっちり付けておくことが大事。RORO船を就航させることは予算を着実に要求していける土台になる」(港湾空港部長)と同調した。
このほか県は、鳥取西道路で鳥取西IC−青谷IC間17・5`の17年度全線一括供用を求めたほか、米子−境港間の検討推進、鳥取自動車道と米子道路の付加追い越し車線整備促進などを要望。
この中で平井知事が「追い越し車線が大分、進んでいるカ所が見られる」と水を向けると、尾藤局長は「おそらく志戸坂峠辺りのことかと思う。雪の季節に迷惑がかからないよう最後の仕上げをやっている」と述べ、鳥取道・福原PA付近(智頭町)の工事を年内にも完成させる見通しを示した。