福島建設工業新聞社
2015/06/16
【福島】施工パッケージ型積算方式/県208パッケージから導入
県土木部が10月から土木工事で適用する「施工パッケージ型積算方式」はまず、国土交通省が先行導入済みの208パッケージが対象になる。使用頻度の高い土工、コンクリート工、舗装等の工種で、歩掛りによるこれまでの積上方式から、施工パッケージ単価での積算に移行する。県内市町村も、県の積算基準を準用しているため、ほぼ全団体が県に準じて10月から適用開始となりそうだ。県は同方式に対する理解促進のため、工事受注者と自治体の発注担当者向けの説明会を8月、3会場で開催する。
今年度の積算基準改定に合わせて、10月1日起工分からの適用に向けて準備を進めている。
歩掛りを用いた従来の積上型積算に代えて、直接工事費の積算に、施工単位ごとに機械経費、労務費、材料費を一つにまとめた「施工パッケージ単価」を設定して積算する手法で、国土交通省が24年10月から試行導入し、順次施工パッケージに移行している。現在、主要208工種でパッケージ化されている。施工パッケージに置き換わった工種は歩掛りが削除される。間接費はこれまでの積上方式と変わらない。
施工パッケージ単価は国土技術政策総合研究所(国総研)HPで東京標準単価表と機労材の構成比が公開されている。地区の積算単価は、地区ごとの補正を行って算出するが、標準単価と機労材構成比、補正式は県のHPでも公表。補正の際に必要な各地区単価は県の単価表に掲載する。
国交省は今年10月から、111パッケージを追加導入する。追加導入で、施工パッケージの導入率は約60%を占めることになるとされている。県では今年度、国交省が導入済みの先行208パッケージから適用し、追加111パッケージは次年度の基準改正で対応することになる見通しだ。
県の10月導入に合わせて、県の積算基準を準用している市町村も、ほぼ全団体で同時適用となりそうだ。市町村工事の受注者も、新方式移行への対応が必要となる。
このため県は、施工パッケージ型積算方式の周知に向けて、工事受注者と市町村の発注担当者向けの説明会を開く。日程、会場は∧上段別表∨。施工パッケージ型積算方式の概要や、地域ごとの積算単価の算出方法を解説。具体的な工事をイメージした積算例も説明する。郡山会場では、対象事業者(本社等所在の建設事務所管内で区分)に応じて、参加の時間帯を設定している。
説明会参加は事前申し込みが必要。県土木部技術管理課HP上の申込書を、メールかFAX等で送付する。7月10日期限。