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建通新聞社四国
2015/06/16

【香川】国土強靭化地域計画素案了承 香川県国土強靭化地域計画推進本部

 香川県国土強靭化地域計画推進本部(本部長・浜田恵造県知事)の第2回会合(写真)がこのほど県庁内で開かれ、「香川県国土強靭化地域計画(素案)」を承認した。脆弱(ぜいじゃく)性評価で▽ハード整備とソフト対策の適切な組み合わせ▽代替性・冗長性等の確保▽四国の他の3県との連携▽市町・民間等との連携―が必要としたポイントを挙げ、四国の防災拠点としての機能確保のほか、全国一高密度に分布するため池の防災・減災対策や島しょ部等における大規模災害対策などの本県の特徴的な施策を盛り込んだ。今後7月に素案に対する県民向けパブリックコメントを行い、8月の有識者会議による意見を踏まえ年内に同地域計画を策定する。
 南海トラフを震源とした最大クラスの地震・津波と、複合的な被害も視野に入れた想定できる最大規模の降雨や大型台風等による大規模な風水害など、最悪の事態の要因になる想定リスクに対し、九つの「事前に備えるべき目標」と33の「起きてはならない最悪の事態」を設定。これらを回避するための関連施策を横断的に整理し脆弱性を総合的に分析した。素案ではその評価結果を行政機能や警察・消防等、住宅・都市などの11の施策分野に加え、「地域防災力の強化」、「老朽化対策」、「新技術対策」、「広域連携」の四つの横断分野に合計15分野に整理した。
 香川県の特徴的な施策では四国の防災拠点としての機能を確保するため、四国地方をはじめ中国地方の各県との広域的な連携体制の整備のほか、▽高松地方合同庁舎(U期)の整備による四国防災拠点としての体制整備▽高松空港の耐震性向上や航空会社などとの応援協力体制の充実・強化▽高松港(緊急物資輸送)や坂出港(エネルギー輸送)の体制整備▽交通インフラの強靭化が図られるよう新幹線の導入促進▽本四フェリーの航路の維持などによる代替輸送手段の確保―を挙げた。
 このほか、全国一高密度に分布するため池の防災・減災対策では大規模ため池の耐震化整備による地域の安全性確保や、▽大規模ため池等におけるハザードマップの作成や普及啓発の促進と、住民の避難体制の確立▽老朽ため池の整備による農業用水の確保▽防災上危険で放置できないため池の保全や機能廃止などの整備促進―を盛り込んだ。
 一方、県の特徴でもある島しょ部等における大規模災害対策では通信設備の整備や本土への緊急避難を含む救助救援体制整備に加え、▽迅速な復旧活動を行うための道路・海岸堤防等の耐震補強や関係機関との連携強化▽かがわ遠隔医療ネットワーク(K―MIX)の整備・拡充▽ヘリコプターの臨時発着場の設定などによる災害時の情報収集や救出・救助などを円滑に行う体制整備を挙げた。
提供:建通新聞社