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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/06/15

【山梨】リニア建設に伴う動植物調査

 JR東海は、リニア中央新幹線の建設で、環境影響評価書に基づく動植物の確認調査結果をまとめた。建設に伴う一般鳥類(ミゾゴイ)や希少猛禽類を調査し、生息を確認。工事にあたっては、先進ボーリングなどで地質や地下水の状況を把握し、覆工コンクリートや防水シートの設置などを行い、薬液注入で河川や沢の流量への影響の回避や低減を図る。

 工事中は、河川や沢の流量、トンネル湧水を測定し、減水の傾向が見られる場合はモニタリングを実施し、移植などの環境保全措置を行う。
 動植物の確認調査は、昨年8月にまとめた環境影響評価書により実施。動物は、鳥類としてミゾコイ、オオタカ、クマタカを、植物は移植や播種を計画している種を調査。さらに、山岳トンネル上部の沢周辺で哺乳類や昆虫、底生動物、高等植物相などを調査した。
 調査結果は、ミゾコイは富士川町で古巣を4地点で確認。今後は、鉄道施設の詳細な計画を決める中で、環境保全措置を適用する個別の箇所を具体的に決定していく。
 哺乳類はニホンカモシカを、両生類ではサンショウウオ、アカガエル、昆虫類はオオナガレトビケア、魚類はニッコウイワナなどを確認。植物では、チャセンシダ、シソなどを確認した。
 確認調査結果は、関係自治体に送付。同社ホームページにも掲載している。