建通新聞社四国
2015/06/12
【徳島】四国地整 地域維持の担い手確保工事を2件(徳島河川国道)試行
国土交通省四国地方整備局は、地域維持の担い手確保を目的に、企業評価に県の工事成績を活用した試行工事に取り組む。対象は国土交通省徳島河川国道工事事務所が実施する「平成27年度立江・櫛渕改良外工事」(小松島市立江町)と「平成27年度上岩脇改良工事」(阿南市羽ノ浦町)―の2件。いずれも一般土木工事で6月中旬に公告する予定。
徳島県発注工事と直轄工事(四国地方整備局、港湾空港部除く)の工事成績を同一に扱い、直轄工事の施工実績を持たない企業(地域維持を担う建設業者)の受注機会を拡大する。
2007年度以降に従事し完成した「配置予定技術者の同種工事の工事成績」と過去2年度間に完成した「競争参加企業の工事成績」について、徳島県発注工事と直轄工事を同一に扱い評価する。なお、配置予定技術者の同種工事の工事成績は、徳島県発注の全ての工事を対象にし、13・14年度の過去2年度間に完成した「競争参加企業の工事成績」は徳島県の「県土整備部」発注工事を対象とする。
将来にわたる公共工事の品質確保とその担い手の中長期的な育成と確保の課題がある一方で、四国でも15・16年度競争参加資格企業で一般土木C等級企業の本店地域が2社以下や過去2年間に直轄実績のある企業がいない地域など、いわゆる災害対応を含む地域の維持管理を担う建設業者の衰退、空白地域の広がりが懸念されている。地域維持の担い手確保のため、四国地整では新たな取り組みとして企業評価に県の工事成績を活用した試行工事に取り組むことにした。
試行2件の概要は次の通り。
▽「平成27年度立江・櫛渕改良工事」―道路改良1式、6000万円以上1億円未満、工期約9カ月
▽「平成27年度上岩脇改良工事」―道路改良1式、6000万円以上1億円未満、工期約9カ月