日本工業経済新聞社(山梨)
2015/06/12
【山梨】県補正予算案に調査費多数
県は、6月補正予算案に36事業の調査・計画策定費を計上した。後藤斎知事の公約を実現し県内の経済活性化や基盤強化へ向けて、将来の設計図や構想をまとめる。主な計上事業は、「リニア環境未来都市」整備方針策定事業(3832万円)、甲府城周辺地域活性化計画策定事業(2072万1000円)など。
「リニア環境未来都市」の整備方針は、甲府市大津町に設置が計画されているリニア中央新幹線の山梨県駅と駅周辺の土地利用や基盤整備などの基本的な指針としてまとめる。具体的には、若者世代や県外住民などへの意向調査、有識者会議の開催などで意見を集約して策定する。
甲府城周辺地域活性化計画は、甲府市の中心市街地活性化のために策定する。甲府城については城跡総合調査も計画しており、天守閣などの復元の可能性を調べる。文献・絵図などの調査や調査検討委員会の開催を予定する。
県土整備関係では、@建設リサイクル推進計画策定A社会資本整備重点計画策定B建築物耐震改修促進計画策定―を予定。
基幹産業の発展に向けては、自立・分散型エネルギー社会の構築による企業集積を図るため、新たな「やまなしエネルギービジョン」を策定する。
また、産業を担う人材の育成と確保を図るため、県立高等専門学校の設置など産業人材の育成・供給の強化策についての調査・検討を行う。
観光面では、広域的な周遊などを促進するため、県産ワインを中心に果実や農業景観、温泉など、峡東地域の観光資源を活用したワインリゾート構想を策定する。