四市複合事務組合(船橋市、習志野市、八千代市、鎌ケ谷市で構成)は10日、習志野市内に建設を計画している(仮称)第2斎場新築火葬炉設備工事のプロポーザル実施要領を公表した。標準的な規格や工法が定まっていない特殊な工事となるため、プロポーザル方式で請負候補者を特定。今後進める実施設計での協力も求める。提案にあたっての火葬炉設備工事の参考工事費としては、7億1300万円程度(消費税を除く)を想定している。
プロポーザル参加資格は、組合構成市のいずれかで建設工事の競争入札参加資格を有していること。過去10年以内(2005年4月以降)に、元請として新築または改築した火葬炉(人体炉)を備える火葬場において、自ら製造し、設置完了した火葬炉設備工事の施工実績(単なる改修工事は除く)を有すること。建設業法に基づく機械器具設置工事について特定建設業の許可を受けていること等。
実施要領に対する質問・回答を経て、6月25日から7月1日まで参加申し込み書を、また、7月9日から同22日まで技術提案書を受け付け、8月下旬のヒアリングを経て9月中旬に審査結果を通知するとともに、同下旬に覚書を締結。覚書締結から17年6月までを設計協力期間、17年7月から19年7月までを工事期間とする。
火葬炉設置基数は人体炉15基(今後の実施設計で変更の可能性もある)。工事範囲は@機械設備工事(火葬炉本体、燃焼設備、通風設備、排ガス冷却設備、排ガス処理設備、付帯設備)A電気・計装設備工事(電気・計装設備、案内表示システム、監視カメラ設備)Bその他(保守点検工具、予備品・消耗品、収骨用具)とし、土木関係工事、建築工事(機械基礎を含む)、建築設備工事(非常用電源設備を含む)、燃料供給設備及びガス配管工事(炉室内設置の区分バルブを含む1次側)、外構工事は範囲外とする。
(仮称)第2斎場については、当初の建設予定地である八千代市桑橋で希少種が確認されたことから、組合では昨年8月に同予定地での建設中止を決定し、習志野市内の茜浜衛生処理場用地及び(仮称)茜浜一般廃棄物最終処分場用地の一部(茜浜3−38−5他、敷地面積約2万5000u、うち建築面積約6100u)に変更した。
八千代市桑橋を想定していた時点での(仮称)第2斎場の規模は、RC一部S造2階建て、延べ約9000u、火葬炉15基、式場数4室。また、習志野市に変更になってからの設計は昨年度、山下設計に随契で委託しているほか、火葬炉選定支援業務については環境技術研究所、環境調査については環境管理センターにそれぞれ委託している。
今後のスケジュール(予定)は、設計と並行して本年度から16年度上半期にかけて都市計画決定の手続きを進め、17年度から19年度の3か年で斎場の建設を進め、19年10月の供用開始を目指す。