日本工業経済新聞社(茨城)
2015/06/02
【茨城】県建設業協会 未来協議会会長の増子秀典氏にインタビュー
大震災で建設業の役割が国民に伝わってきている一方、資材や労務費の高騰など、地方の建設業界を取り巻く環境は依然厳しい。そのような中、県建設業協会の青年部組織である建設未来協議会の新会長に就任した。
「われわれに課せられた社会的使命、取り組むべき課題、そして果たすべき責任の重さに身の引き締まる思い。前役員の意思を引き継ぎ、皆の協力を得ながら、建設業協会のパイプ役として業界発展、向上のため全力を挙げて取り組みたい」と決意を述べる。
梅原前会長と細谷前顧問には「茨城のみならず、関東、全国の会議でも強いリーダーシップを発揮し、当会を通じ献身的に建設業界を支えてこられた」と、その尽力と貢献に敬意を払うとともに感謝を述べる。
そして、それらの思いを胸に、まず取り組むのが組織再編。
「少子高齢化のために会員数が大幅に減少することが、今後考えられる。われわれはそういった問題を解決するため、これまで4つあった委員会を1つ統合して3委員会で活動する。そして6つの地区会、総勢143人体制でスタートする」と増子氏。
スリム化する一方で、組織力も強化。「45歳以下の全員が3委員会の中に入ってもらい、中身の濃い委員会活動を行いたい」と、より結束力を高めたい考えだ。
さらに会員の増員を図るべく総務委員会、そして地区幹事を筆頭に、会員減少の対策を立てていく。地域貢献活動委員会では例年どおり、建設フェスタを通じて業界のイメージアップを一般の方々に幅広くアピール。人材システム委員会でも今問題の若手技術者の確保に向けて現場見学会、現場実習を継続する。
そのほか21年間、各地区で続いてきたCCI茨城のウッディハウス建設事業をことしも進めるほか、関東建設青年会議や全国建設青年会議にも積極的に参加。「同世代の仲間と問題を共有し、未来を見据えながら建設業界人としての使命や責任を果たしたい」と語る。
発注機関との意見交換についても「話し合うことで、対等で良好なパートナーシップをこれからも構築してまいりたい」と増子氏。
最後に、同志である会員に向けて「建設業は教育と同様、未来を担う将来産業。誇りに思い、地域社会の貢献や業界全体の健全な発展のため、会員自らが見聞を広め、若者らしい行動力と柔軟な発想をもって積極的に活動し続けてほしい」とさらなる協力を求めた。
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1971年4月17日生まれ44歳。水戸市在住。妻、長女8歳、次女5歳、長男2歳の5人家族。日本大学文理学部体育学科卒。趣味はゴルフ、スポーツ全般、読書。座右の銘は、塞翁が馬ゆえに人生を楽しむ!