日本工業経済新聞社(群馬)
2015/05/26
【群馬】15年度の上信自動車道整備概要
県道路整備課は、本年度の上信自動車道整備概要を明らかにした。当初予算には事務費を含めて49億8710万円を計上。祖母島〜箱島バイパスや吾妻西バイパスで複数の橋梁整備を進める。昨年3月に事業化した吾妻東バイパス2期では路線測量に取り組むなど、各バイパスの整備を促進していく。
上信自動車道は、渋川市の関越自動車道・渋川伊香保IC付近から長野県東御市の上信越自動車道・東部湯の丸IC付近に至るL約80qの地域高規格道路。交通渋滞の緩和や災害時の安全安心確保、救急医療、産業物流、観光面など、さまざまな高い整備効果が期待されている。起点側から◇国道17号渋川西バイパス(国直轄、5・0q)◇国道353号金井バイパス(1・0q)◇国道353号川島バイパス(2・2q)◇国道353号祖母島〜箱島バイパス(4・0q)◇国道353号吾妻東バイパス2期(6・7q)◇国道145号吾妻東バイパス(6・4q)◇国道145号吾妻西バイパス(7・0q)◇国道145号八ッ場バイパス(10・8q)−の計8工区で事業進捗を図っており、渋川西バイパス以外は県が事業主体となって整備する。このうち八ッ場バイパスは本年度で整備が完了となる見通し。八ッ場バイパス以西は調査区間となっており、現段階では事業化されていない。
県が整備する工区を起点側から見ていくと、金井バイパス(渋川市金井)ではルート内の金井東裏遺跡でよろいを着装した人骨が出土したことに伴い、陸橋を整備することとなり、橋脚工事に初着工する見通し。このほか、道路改良や用地買収、起点部周辺の埋蔵文化財調査を進める。昨年度の県公共事業再評価委員会で、バイパス開通時期は2020年度となる見通しが示されている。
川島バイパス(金井〜渋川市祖母島)では、市道を跨ぐ橋梁の下部工・上部工のほか、道路改良、用地買収を引き続き進めていく。「はばたけ群馬・県土整備プラン2013−2022」には16年度の開通目標が盛り込まれている。
祖母島〜箱島バイパス(祖母島〜東吾妻町箱島)は橋梁工事が集中し、多くの予算が配分されている。中之条土木事務所管内で沼尾川橋梁の上部工、金沢川橋梁の下部工、箱島跨道橋の下部工、鳴沢川橋梁の下部工、渋川東吾妻線跨道橋の下部工が予定。渋川土木事務所管内ではボックスカルバート敷設や道路改良工事を進めていく。祖母島〜東吾妻町岡崎間は16年度、岡崎〜箱島間は17年度の開通を目指している。
吾妻東バイパス2期(箱島〜東吾妻町植栗)は、昨年3月に整備区間となり、路線測量を推進する。開通目標年度は県議会で22年度とすることが示されている。
吾妻東バイパス(1期、植栗〜東吾妻町厚田)は、13年度に事業化した。本年度は道路の構造物設計を進めていく。開通目標年度は21年度。
吾妻西バイパス(厚田〜東吾妻町松谷)でも祖母島〜箱島バイパスに次いで橋梁工事が多い。万木沢橋梁下部工や鳶ヶ沢橋梁下部工、吾妻川橋梁下部工などを予定するほか、用地買収や埋蔵文化財調査も進めていく。18年度の開通を目指している。
八ッ場バイパス(松谷〜長野原町長野原)は本年度の仕上げ工事をもって整備が完了する。