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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/05/25

【群馬】本年度予備設計に着手  国道17号高松立体の渋滞対策


国道17号上り線高松立体付近の渋滞対策で、国土交通省高崎河川国道事務所は、高崎市並榎町〜常盤町間0・5qの拡幅に向けた予備設計に着手する。本線を2車線確保するため本線を拡幅・改良する計画だが、一部用地取得が難航しているため、現在の道路用地内で可能な整備手法も併せて検討する。用地交渉は今後も継続する。本年度は設計などに1000万円を投入する計画だ。
国道17号を前橋方面から高崎方面へ向かうと、上並榎町交差点を境に3車線から2車線へと変わる。その先の陸橋に向かい700mほど上ったところで、左車線は本線を外れ側道へ。本線は引き続き2車線分あるが、左車線にあたる場所がポールやゼブラゾーンで規制され、実際に通行できるのは右車線のみとなる。
そこから400mほど行ったところで、国道18号・354号からのアクセス道路が左側に現れ、その先で合流する。合流する車は本線左車線に直接入ってくる構造のため、安全上、本線の交通は右側のみに規制するわけだ。
車線の減少により、周辺では朝夕を中心に深刻な渋滞が発生している。陸橋へと上る道路構造も車の速度低下を招き、混雑に拍車をかける。
同事務所では対策として道路を拡幅・改良する計画を立てたが、一部の用地買収が進まず着工には至っていない。今後も用地交渉は続ける方針だが、一方で事業の長期化も懸念される。このため現計画に加え、限られた道路用地のなかでできる「第2」の計画も考え、早期の渋滞緩和を目指す。ただ、いずれの整備手法をとるにしても、複数の道路がからむ交通量が多い場所だけに難工事が予想される。
現在の整備計画は、国道18号・354号からの流入交通を一旦受け入れる新たな車線を、本線東側に整備。それを和田橋立体の側道までつなげ、そこから本線に合流させる。本線に直接流れ込んでいた交通を分離することで、本線を2車線フルに使う計画だ。
整備に向け同事務所は、同線東側の用地を中心に買収を進めた。だが、現場周辺には集合住宅や店舗などが立ち並び、一部案件で交渉は難航。同事業の一環で整備した和田橋立体の供用から7年が過ぎた今も用地交渉は続いている。
事業が遅れれば、その分渋滞による損出が膨らむ。同事務所では、早期の対策実施、事業効果の発現を最優先に考え、「第2」の計画の検討を進める。